2020年03月05日 10:17 公開

イタリア政府は、新型コロナウイルスのアウトブレイク(大流行)を受け、5日から全ての学校を10日間にわたって閉鎖すると発表した。また、サッカー・セリエAの試合を含む全てのプロスポーツの試合は、向こう1カ月無観客で行われるとした。

イタリアではこれまでに、新型ウイルスによる感染症(COVID-19)で107人が亡くなっており、欧州では最も感染者の多い国となっている。

3000人以上の感染者のほとんどが北部で確認されているが、全20州のうち19州で患者が報告された。

ジュゼッペ・コンテ首相は、医療サービスが対応し切れない危険性があるとしている。

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COVID-19の患者は全世界81カ国でで9万人に上り、約3200人が死亡。そのほとんどが新型ウイルスが発生した中国で報告されている。中国の外ではイタリアとイラン、韓国に感染者が集中している。

世界保健機関(WHO)は現時点ではパンデミック(世界的流行)を宣言していない。しかし、ドイツのイエンス・シュパーン保健相は、「状況は非常に速く変化している(中略)今明らかなのは、まだ流行のピークに達していないということだ」と述べ、パンデミックに当たるとの見解を示した。

「一人ひとりが役割を果たすとき」

イタリアのコンテ首相は、国民一人ひとりが「役目を果たすとき」だと話した。

「私たちは同じ船に乗っていて、船長が誰であれ航路を示す責任を持っている。特段の努力を払い、一致団結して取り組まなければならない」

ルチア・アッゾリーナ教育相は、生徒たちができるだけ早い段階で授業に戻れるよう望んでいると説明。「私の責務は、重要な公共サービスを、遠隔であっても、全ての生徒たちに提供することだ」と述べた。

イタリアでは新型ウイルスの感染が確認された当初、北部ミラノ近郊の11の街を封鎖。計5万人に影響が出たものの、流行を食い止めるには至らなかった。

ロイター通信によると、イタリア政府はこのほかにも、映画館や劇場を閉鎖し、公共イベントの中止などを求めていく方針だという。

また、ハグや握手といった接触のあるあいさつも避けるよう指示している。

新型ウイルスをめぐっては、中国や香港、日本、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)がすでに学校を閉鎖する措置を行っている。

フランスでは、感染者が特に多いパリ北郊で120校が閉鎖した。

各国の状況

  • アメリカの下院は、COVID-19流行対策として83億ドル(約8900億円)の追加予算案を圧倒的多数で可決した。法案は今後、上院に送られる
  • アメリカではカリフォルニア州で感染者が報告され、ワシントン州以外で初の感染例となった。ロサンゼルスは公衆衛生の非常事態を宣言した
  • イスラエルはフランスとドイツ、スペイン、オーストリア、スイスの5カ国について新たに渡航制限を設けた
  • サウジアラビアは国民と在住外国人に対し、巡礼「ウムラ」を中止するよう求めた
  • イラクで2人の死者が報告された。同国はイランおよびクウェートとの貿易を1週間停止する予定。また、北部のクルディスタン地域は、あらゆる宗教行事を中止している
  • オーストラリアでは2人の死亡が報告された後、市民がトイレットペーパーを買いだめする騒ぎが起きている
  • ドイツの航空大手ルフトハンザは「非常事態」を受け、保有する770機のうち150機の運用を一時中止すると発表した
  • 国際通貨基金(IMF)は、新型ウイルスによる経済的影響について警告し、経済成長が昨年を下回るとの見通しを示した
  • こうした中、国際オリンピック委員会(IOC)は、今夏の東京五輪は予定通り開催する方針だと話した

(英語記事 Italy to close all schools as virus deaths rise