これは比較的分かりやすい例だが、本文の冒頭にあるそのまま読んでも意味を成さない文章から、本人がアレルギーと表明した「ぎゅうにゅう」の全てのひらがなを削除すると、交際相手のメッセージになっているというものである。

 ネットで「匂わせ」る人がいれば、一方で「匂わせ」に過敏に反応し、発見に血道を上げ、追及する人たちがいる。

 匂わせにどれだけ反応するか、というのは、ある種その人の心の健康のバロメーターと言ってもよい。なぜなら、匂わせに反応し、追及する人たちの中には、妬(ねた)みや不安、劣等感やコンプレックスなどの、「匂わせる人」と似たような心理的背景があると考えられているからだ。

 そもそも、人は一般的に、欲求不満なときに攻撃性が高まりやすい。たとえ、それが匂わせであっても、心が健康であれば、受け流したり、むしろ共感したり、「ああ、この人は満たされない思いを言いたいだけなんだな」と、否定せず受け流すこともできる。

 しかし、それができずにイラッとしてしまい、発見に注力したり、炎上させるまで追及したりするということは、感じる側の中にも何らかの不調や問題があるのだ。

 自分の中にある攻撃性が、実は根本的には「匂わせる人」の言動に起因していないのに、それでも「見せびらかしている」「ファンをバカにしている」「見下されている」と思い込むことで、自分の攻撃を正当化したり、明確にしたり処理できないモヤモヤやストレスの解消に自覚なくつなげている、ということが起こっているということなのである。
※写真はイメージです(ゲッティイメージズ)
※写真はイメージです(ゲッティイメージズ)
 最後に、「匂わせ」傾向チェックリストを提示しておきたい。

1)人間関係で不安に思うことが多く、人と比べて劣等感を抱きやすい
2)自分は社会の中で認められていないと感じることが多い
3)直接的に物事を伝えなくても、分かってほしいと思うことが多い
4)相手の受け取り方や考えていることを正確に察することが得意だ
5)理想の未来をイメージしたり、空想にふけることが好きだ
6)我慢したりじっくり考えることが苦手で、行動を起こしてしまう
7)親密な相手の言動のウラを探ってしまうことが多い


 7項目中、4点以上当てはまる場合は、自分の行動が「匂わせ」ていないか、周囲に確認してみてはいかがだろうか。