2020年03月20日 12:44 公開

エリザベス英女王(93)は19日、新型コロナウイルスの世界的大流行に取り組む市民に対して、「とても心配で不安な時期」に国として差し掛かるなか、「すべての人がきわめて大事な役割を果たす必要がある」と声明を出した。

同日朝にロンドンのバッキンガム宮殿から郊外のウインザー城に移ったエリザベス女王は、自分を含め王室は「自分たちの役割を果たす」つもりだと述べた。

女王は声明で、「誰もが皆、自分の暮らす地域社会のため、特にその中で暮らす最も弱い立場の人のため、自分の日常や日々の習慣を変えるよう、助言されています。こうした時だからこそ、この国の歴史は、人や地域が一丸となり、共通の目標に向かって協力することで鍛え上げられてきたのだと、あらためて思い出しています」と述べた。

女王はさらに、「多くの人は、お互いに連絡を取り合い、大切な人の安全を確認するため、新しい方法を模索する必要があるでしょう。私たちはこの難所を乗り切ることができると、私は確信しています」と強調した。

王室は今月半ば、「適切な用心」として、女王の公務を縮小すると発表。いくつかの恒例の園遊会や、国内訪問の日程をキャンセルした。

政府は市民に、他人との不要な接触をできるだけ避けるよう呼びかけており、なかでも70歳超の人にはとりわけこの「社会的距離戦略」が感染予防として重要だと強調している。

イングランド北東部にある別邸サンドリンガム・ハウスに滞在していた夫エディンバラ公爵フィリップ殿下(98)も同日、ヘリコプターでウインザー城に移動した。

女王夫妻は共に90代で、新型ウイルスに感染した場合は重症化のリスクが高い。そのため夫妻は、4月12日のイースター(キリストの復活祭)以降も、用心のためスタッフの人数を減らしたウインザー城に留まる予定という。

同19日にロンドン・ダウニング街の首相官邸で記者会見したジョンソン首相は、「市民に求めている複数の対策の組み合わせと、検査の改良、科学の進歩によって、今後12週間の間に事態を制御できるようになり、形勢を逆転できるはずだ」と述べた。

しかし、「12週間の間に」という見通しの意味について記者団に問われると、首相はいつまでこの事態が続くのかは分からないと答えた。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、世界の感染者は日本時間20日午前の時点で、24万人を超えた。9800人以上が死亡した一方で、8万5000人以上が回復している。

イギリスでは19日までに3269人の感染が確認され、144人が死亡した。

イタリアでは新たに427人が死亡し、死者は計3405人に達し、中国の死者数を超えた。


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(英語記事 Coronavirus: Queen urges UK to 'work as one' in message to nation