2020年03月28日 9:50 公開

ローラ・スコット、BBCスポーツ

2020年東京五輪の日程変更は「巨大なジグソーパズル」に似ていて、新たな日程は「夏季に限定されない」――。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長はそう話す。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)を理由に、東京オリンピック・パラリンピックの来年への延期が発表されたのは24日だった。

バッハ氏は、新たな日程が決まるまでには「何千もの問題」に取り組まなければならないと説明。「全ての選択肢を検討する」と付け加えた。

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また、近代オリンピックの124年の歴史で初めてとなる、延期に至るまでの一連の出来事を説明する中で、バッハ氏はIOCが世界保健機関(WHO)から「憂慮すべき」情報を受けていたと明かし、最終判断は「単独で」下したものではなかったと述べた。

そして、「大会を成功させるには、全面的な同意と団結が必要だ」、「延期にはもちろん、日本のパートナーたちの完全な協力が欠かせない」と、ドイツ人のバッハ氏は話した。

さらに、「それこそ私たちが自分たちの方法で求めていたもので、私たちが達成したものだ」とした。

電話会議形式の取材に応じたバッハ氏は、「さあ行こう」(Here We Go)と名づけた特別チームを発足させており、そのチームが2020年東京五輪の日程変更の調整業務に当たると説明した。

「これはまさしく、非常に難しい問題だ」とバッハ氏は言った。

「同意したのは、遅くとも2021年夏までに大会を開催したいということだ。これは夏季に限定するものではない。2021年の夏を含め、すべての選択肢を検討する」

中止も検討していた

バッハ氏は、東京五輪の中止も検討したと明かし、IOCだけで決定することもできたと説明。しかし、「どんな場合でも、それはIOCが選ぶべき方法ではないことは明らかだった」と主張した。

また、オリンピックの全ての要素が当初の計画のままとなるかは保証できないとし、延期によっていかに「犠牲」と「妥協」が必要になるかを語った。

選手村については、どうなるかわからないとした。選手村になる集合住宅は、今年の五輪の後に販売される予定だった。

「率直に言って、どういう状況だかわからない」、「これは、例の特別チームが取り組まなくてはならない何千もの問題の1つだ」とバッハ氏は説明。

「もちろん選手村はあってほしいし、私たちも全力を尽くす。なぜなら通常は選手村でこそ、五輪らしさが繰り広げられるからだ。しかし、私たちが直面しているのは過去に例のない状況であり、前例のない困難だ」

「私たちがいる環境での、最善の解決法を見つけなくてはならない」と述べた。

1つうまくいかないと全てが崩壊

妥協をするときに何を優先したかという質問には、バッハ氏は「これは巨大なジグソーパズルのようなもので、それぞれのピースがぴったりはまらなくてはならない。1つのピースを取り出せば全体が崩壊してしまう」と返答。

「全てが協力しなくてはならず、全てが重要だ。特別チームの仕事をあまりうらやましいと思わないのは、その大変さのためだ」と続けた。

さらに、「これまで五輪が延期されたことはなかった。青写真はないが、それでもみんなで一緒に美しいジグソーパズルを完成させ、最後には素晴らしいオリンピック競技大会を開催できると自信を持っている」と述べた。

延期によって東京五輪のスポンサー契約がどんな影響を受けるかについては、憶測が流れている。

バッハ氏は、IOCが主要スポンサーと話をし、日程変更となる五輪でも支援を受けられることを確認したと述べた。

「今回の決定について全面的に支持してもらえることがわかっているので、これから決定を実行に移す」

「五輪が2021年に開催されるとしても、2020年東京五輪のスポンサーが権利を保ち続けるのは論理的な帰結だ」

(英語記事 Moving Olympics 'a huge jigsaw puzzle'