2020年03月28日 19:51 公開

新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)の出発地点となった中国・武漢市で28日、2カ月以上にわたって続けられてきた封鎖が一部解除された。

武漢市の鉄道駅がこの日、到着列車から降りた乗客たちで混雑している様子が報じられた。

報道によると、人々が武漢市に入ることはできるが、同市から外に出ることは認められていない。

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湖北省の省都である武漢市では、新型ウイルスの感染者が5万人を超えた。同省では3000人以上が新型ウイルスの感染症COVID-19で亡くなっている。

ただ、中国当局の集計によると、これらの人数は急激に減少している。湖北省では28日、新たに54人の感染を前日に確認したと発表した。全員、外部からの渡航者だという。

中国政府は外国から新型ウイルスが運び込まれるのを防ぐため、全ての外国人の入国を一時的に禁止した。ビザ(査証)や居留許可を持っている人も入国を認めていない。

また、外国の航空会社による中国への運航を週1便に制限するとともに、中国の航空会社による外国への運航も週1便に制限している。搭乗率は75%を超えてはならない。

武漢の様子は?

今回の新型ウイルスは、武漢市の「野生動物の違法取引をしていた」魚市場で発生したとみられている。

人口約1100万人の武漢市は1月中旬に封鎖。市の境の道路に障害物が設置され、日々の市民生活は厳しく制限された。

27日夜になり、武漢市に入る道路の封鎖が解除されたと、ロイター通信が報じた。

一方、中国国営メディアは、28日に武漢市の地下鉄の封鎖が解かれるとともに、市内の17駅で列車の到着が許可されると伝えた。


3カ月ぶりに武漢市に戻ったという学生のグォ・リィアンカイさん(19)は、「まずは家族に会えてとてもうれしい」、「抱き合いたかったけど、今は特別な時期なので、抱き合うことも似たような行為もできない」とロイター通信に話した。

武漢市に到着した人は全員、携帯電話のアプリで緑色のコードを見せて、健康であることを証明しなくてはならない。

当局によると、市外への移動制限は4月8日に解除される。同じ日には、航空機の国内便の運行再開も見込まれている。

新型ウイルスは中国で昨年12月に発生。同国のCOVID-19による死者は3300人を超えた。死者数ではイタリア(約9100人)とスペイン(約5100人)が中国を上回っている。

※新型ウイルスの国別の感染者数(Cases)と死者数(Deaths) 出典:米ジョンズ・ホプキンス大学、各国保健当局、グリニッジ標準時3月28日午前6時現在


中国は現在、外国から感染者が入国するのを防ぐ対策に力を入れている。「第2波」と呼ばれる外国からの感染者による感染拡大は、ここ数週間で拡大の抑止に成功した韓国やシンガポールでも悩みの種となっている。


他の国々の動向

  • 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、新型ウイルスの世界の感染者は約60万人、死者は約2万8000人に上っている
  • アメリカの感染者は10万4000人となり、世界で最も多い
  • 韓国は初めて、感染して回復した人の数が現在も感染している人の数を上回ったと発表した。28日には新たに146人の感染が報告され、同国の感染者数は9478人になった。うち4811人が病院を退院している
  • 新たにロシアとアイルランドが、感染拡大を遅らせるための規制を導入した。ロシアではショッピングセンターやレストラン、カフェの閉鎖が命じられた。アイルランドでは住民が今後2週間、特別な例外を除いて自宅を出ることが禁じられた
  • イギリスでは感染対策の最前線で働くイングランドの国民保健サービス(NHS)職員を対象にした新型ウイルス検査が今週末に始まる

予防について

感染拡大の防ぎ方について

(英語記事 Wuhan partly reopens after coronavirus lockdown