2020年04月01日 12:39 公開

サラ・レインズフォード、BBCニュース(モスクワ)

ロシア議会は3月31日、一連の「反ウイルス」法案を可決した。同国で新型コロナウイルスの感染者が急速に広がる中、厳格な法案と修正案はかつてない早さで議会を通過した。

ロシアでは現在、感染拡大を抑えるために厳しいロックダウン(封鎖)が行われている。今回決まった法律では、隔離のルールを守らなかった場合、最大7年の禁錮刑を科される。

当局の発表によると、同国の感染者は現在2337人、死者は17人と比較的少ない。

しかしウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアはアウトブレイク(大流行)に備える貴重な時間があると述べている。

この日、モスクワで主に新型ウイルスによる感染症(COVID-19)の治療に当たっているコミュナルカ病院のデニス・プロツェンコ院長が感染していたことが判明した。プロツェンコ氏は1週間前、プーチン氏を同病院で案内していた。

大統領の報道官は、プーチン氏は定期的に検査を受けているため、心配はないとしている。

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一連の修正案で最も厳格な7年の禁錮刑は、新型ウイルスに感染している人が隔離から逃げ出し、それによって他の人が亡くなった場合に科される。

また健康な人でも、自宅にとどまる命令に背いただけで多額の罰金を科せられるほか、流行に関する危険なフェイクニュースを拡散した場合には最長5年間の禁錮刑を受ける可能性もある。

ロシア政府はすでに、議会から非常事態の宣言と、必要であればさらなる制限を導入する権限を与えられている。

31日の議会では、一連の法案はロシア国民を「助け、守る」ものであるため、議員はすべての項目に賛成していると宣言。施策に対する議論はほとんど行われなかった。

「仕事をしない」1週間

ロシアでは2月以降、中国との国境封鎖や、感染疑いのある人の早期隔離など、さまざまなCOVID-19対策が講じられている。

しかし当局からのメッセージは長らく、新型ウイルスの脅威は「外国の」問題であり、ロシアでは厳しく状況を制御しているとしていた。

そのため、プーチン大統領が「仕事をしない1週間」を送るよう国民に求めたとき、人々は自主隔離よりも、南岸での休暇を選んだ。

28日のモスクワでは、人通りは少なかった。しかし、沿岸部のカフェやレストランではテラスを設置しているところすらあり、1週間の全国的な休暇のあとには生活が元通りになるとみなが考えていた。

そうした中、29日夜にモスクワ市長が、即時ロックダウンを発表。市民は重要な仕事か、近くの薬局あるいは食料品店への買い物、100メートル以内でのペットとの散歩以外の外出を禁じられた。

隔離の導入とルールを破った人の特定には、電話の追跡や、広範囲かつ洗練された監視カメラが利用されるという。

(英語記事 Russia includes jail terms to enforce crackdown