2020年04月02日 12:20 公開

テニスのウィンブルドン選手権が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)を受けて中止となった。第2次世界大戦以降、中止は初めて。

4大大会の1つ、ウィンブルドン選手権は6月29日~7月12日の日程で、イギリス・ウィンブルドンのオールイングランド・ローンテニスクラブで開かれる予定だった。

同選手権を含め芝コートの大会はすべて中止される。プロテニスの大会は7月13日までは開催されないことになった。

サッカーの欧州選手権(ユーロ2020)、東京五輪に続く、今夏の主要スポーツ大会の予定変更となった。

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テニスではすでに、5月に開幕予定だった全仏オープンが9月20日~10月4日に延期されている。

オールイングランド・ローンテニスクラブのイアン・ヒューイット会長は、中止は簡単な決断ではなく、公衆衛生と関係者全員の健康を最優先したと説明。

「この選手権が過去、世界大戦でしか中断されていないことは非常に大きい。しかし、すべてのシナリオを慎重に検討した結果、今年の選手権を中止し、ウィンブルドンの資源を地域とより広い社会のために活用するよう専念するのが、正しい判断だと信じている」と述べた。

なぜいま決定?

ウィンブルドン選手権の開催の可否は遅くとも4月下旬までに決定すればよかった。その時期に会場準備が本格化するからだ。

ただ、イギリス政府が大規模なイベントを開かないよう求め、医療への負担軽減を図るなか、夏までに状況が通常に戻ると考えるのは楽観的に過ぎるとみられている。

早期の中止決定は、主催者にとって損害の軽減とイメージの保護にもつながる。

オールイングランド・ローンテニスクラブは、新型ウイルス感染による死者数が増える中でスポーツ大会を強行しようとしているとは思われたくない。予定にこだわって準備を進め、直前になって中止や延期を決めると大混乱になる。それはウィンブルドンらしくないとみなされる。

選手に衝撃

ウィンブルドン選手権の中止決定に、選手たちはショックを受けている。

男子シングルスで最多8回の優勝をしているロジャー・フェデラー選手は、「衝撃を受けている」とツイート。

女子シングルスで7回優勝のセリーナ・ウィリアムズ選手も、「ショックだ」とツイートした。

大会の中止により、オールイングランド・ローンテニスクラブには保険金が支払われる。これにより、チケットの払い戻しや放送局、スポンサーなどへの返金も可能になる。

他の大会はどうなる?

7月13日に開幕予定のドイツ・ハンブルク、スウェーデン・ボースタッド、ルーマニア・ブカレストの大会から、テニスの大会が再開されるかは疑わしい。

カナダのトロントとモントリオールで8月中旬に予定されている有名大会も、開催が危ぶまれている。

さらに米テニス協会は、4大大会の1つで8月31日にニューヨークで開幕予定の全米オープンの延期を検討。12月にカリフォルニア州インディアンウェルズで開催する案も出ている。

(英語記事 Wimbledon cancelled due to coronavirus