石渡嶺司(大学ジャーナリスト)

 私は大学や就職の専門ジャーナリストということで活動している。その専門外の話となるが、どうかお許しいただきたい。

 フェイスブックのいいところは、普段会っていない友人や知人の動向が分かる点だ。3月中旬、高校同期の歯科医がこんな書き込みをしていた。

とうとうウチもマスクが2日で一枚になった…歯科治療は飛沫飛びまくるのにどうすんだ…
十分な感染対策を取れるとは思えない感じになってきたな。
患者さんは、今は歯科治療は先延ばしにすることを推奨します


 彼は北海道の中規模都市にある公立病院に勤務している。付言すると、その病院の歯科で診療部長という要職にある。

 その彼が、「病院のマスク、2日に1枚」と投稿していた。公立病院の歯科なら手術も多いだろうし、それが2日に1枚というのはどう考えても異常な事態でしかない。一個人なら、マスクを使い回すのもいいだろう。

 しかし、病院、まして歯科なら使い回せるわけがない。テレビや新聞などでも、新型コロナイウイルスの感染拡大の影響で、医療機関のマスク不足が報じられていた。ただ、そうしたニュースが出るたびに、マスクの増産なども報じられており、優先的に回っているだろう、と楽観視していた。

 ところが、この友人の投稿だと、全くそんなことはない様子だった。ため息が出る。

 ふと手元を見ると、私が自分用に買ったマスク1箱と1枚入り袋があった。箱の方は講演をした大学生協で買い求めた。1枚入り袋は、とあるスーパー銭湯で購入したものだ。

 どちらもコロナ感染が広がり始めた2月上旬のことだ。前者は50枚入りで1千円程度。後者は1枚210円で「これが『プチぼったくり』か」と思いつつ、購入した気がする。

 私が所持していたマスクはこのとき、それ以外にもざっと30枚ほど残っていた。箱入りのもの、袋入りのもの、それぞれ開封済みだった。
※写真はイメージです(ゲッティイメージズ)
※写真はイメージです(ゲッティイメージズ)
 未開封であれば、個人用のものでも医療機関で使えるのであれば寄贈しよう、と考えたが、個人用と医療用、どう違うか分からない。そこで、この友人にフェイスブックで聞いてみた。

「市販の個人用と医療用って何か違う?」
「基本は同じ。医療用の方がまとめて買う分、安いかも」


 だったら、躊躇(ちゅうちょ)することはない。