2020年04月12日 14:52 公開

英王室は11日、イエス・キリストの復活を祝うキリスト教の重要行事、イースターの日曜日を前に、エリザベス女王(93)の復活祭のメッセージを発表した。女王は、全国的ロックダウン(都市封鎖)という異例な状態でイースターの週末を過ごしている国民に対し、「私たちはコロナウイルスに屈しません」と語りかけた。滞在中のウインザー城で録音した音声メッセージだった。女王がイースターのメッセージを発表するのは異例のこと。

エリザベス女王は、多くの人が例年とは違う形でキリストの復活を祝うことになるが、「私たちは今こそイースターが必要です」と述べた。

「多くの宗教には、光が暗闇に打ち勝つことを祝うお祭りがあります。多くの場合、こういう行事ではろうそくをともします。ろうそくの火はあらゆる文化の、あらゆる信仰の、あるいは信仰のない人にも、語りかけてくれるようです」

女王はこう語り始め、12日の復活の日曜日を前に夜を迎えた多くのキリスト教徒は、従来ならば教会でろうそくの火をともし、その火をおたがいに伝え合い、光を広める」ものだと述べた上で、今年は「お互いが離れていることで、お互いの安全を守っている」ため、通常とは違う形でイースターを祝うことになると話した。

その上で女王は、「けれどもイースターは中止ではありません。今こそ私たちはイースターを必要としています。最初の復活祭の日にキリストを発見した信徒たちは、新しい希望と新しい目的を見出しました。私たちもこのことに、心を強くしましょう」と語った。

その上で「私たちはコロナウイルスに屈しません。それをみんな承知しています。死は本当に暗い、特に悲しみで苦しんでいる人にとっては。けれども光と命ははるかに偉大です」と言い、「イースターの生きる火が未来へ向かう確かな指針となりますように」として、「すべての信仰や宗派の人に」向けてイースターを祝った。

イギリスでは11日に917人が病院で死亡し、累計9875人に達した。

BBCのニコラス・ウィッチェル王室担当編集委員によると、エリザベス女王がイースターにメッセージを発表するのは初めてのことと思われる。今月5日に新型コロナウイルスに苦しむ国民に異例のメッセージを放送してから、1週間とたっていないだけに、今の状況を女王がいかに深刻に受け止めているかの表れだと、ウィッチェル記者は説明する。

女王はロンドン郊外にあるウィンザー城の客間でメッセージを録音した。録音技師が1人、隣接する部屋で作業をしたという。

英王室は、「イースターを自宅で個人的に祝う人たちに、陛下が協力した」のだと説明している。

(英語記事 Coronavirus: 'We need Easter as much as ever,' says the Queen