2020年04月14日 13:06 公開

新型コロナウイルスの感染被害が甚大なスペインは13日、先月27日から実施している厳格なロックダウン(都市封鎖)の一部緩和を開始した。同国の経済活動は、ロックダウンによって停滞している。

ロックダウンの緩和により、製造業や建設業など、リモートワークができない一部分野の労働者は、業務の再開が認められることとなる。しかし、厳しい安全ガイドラインに従わなければならない。

対象分野以外の人は、引き続き自宅に待機しなければならない。

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スペインではこれまでに、COVID-19(新型コロナウイルスによる感染症)で1万7500人近くが死亡しているが、新たな感染者数は減少傾向にある。

一方、欧州で最も新型ウイルスの影響を受け、2万人以上の死者が出ているイタリアは、14日から一部企業の営業再開を認める方針。

「勝利には程遠い」

スペインのペドロ・サンチェス首相は先週末、「我々はまだ、勝利には程遠い。我々の日常生活を取り戻す瞬間からは程遠い」と警告。「我々は全員、街中に戻りたいと思っている。(中略)しかし、この戦いに勝ち、再発を防止したいという我々の願いはさらに大きい」と付け加えた。

スペイン保健省は13日、過去24時間に517人が死亡したと発表。前日の619人からわずかに減少した。死者数は合わせて1万7489人に上った。

感染者数は減り続けている。新たに3477人の感染が確認され、感染者数は合わせて16万9496人に達した。

当局は、公共交通機関でマスク1000万枚を配布する予定。

北東部カタルーニャ自治州のキム・トラ州首相は、「新たなアウトブレイク(大流行)や2度目のロックダウンが起きる危険性が非常に大きい」と警告し、不可欠ではない分野の労働者についてはいかなるロックダウンの緩和にも応じないと述べた。

さらなる緩和は「非常に段階的」に

サンチェス首相は、専門家委員会と相談した上で、今回の決定を下したと説明した。

さらに、スペインは新型ウイルスとの戦いの「次のフェーズ」には入っていないと指摘。ロックダウンのさらなる緩和は、少なくとも2週間先まで実施しないとし、実施する場合は「非常に段階的」に行うと付け加えた。

建設業の労働者は、地元の住宅地から離れた場所でしか作業できないため、現時点で住宅の修繕作業には戻れない。

自営業の肉体労働者のアントニオ・アルヴァレス氏は、マドリードで取材するBBCのガイ・ヘッジコー記者に対し、仕事を再開できてほっとしていると述べた。

「これまでの制限が機能しているんだと思う。実施されていなければ、悲劇的な状況になっていただろう」

欧州各地の状況

イタリアは13日、新たに566人が死亡し、死者数が2万465人に上ったと発表。アメリカに続いて死者が2万人を突破した。

ジュゼッペ・コンテ首相は先週、全土のロックダウンを5月3日まで延長した。しかし、一部分野の店舗や企業は14日からの再開が認められる。書店や文房具店、子供服を販売する店舗が含まれるという。

コンテ首相は、新型ウイルスの感染傾向の評価を継続し、状況に「応じて対応する」としたが、工業の閉鎖は続く。

ドイツでは、これまでに3022人が死亡している。ロックダウンからの出口戦略を示すよう求める、企業からの圧力が高まっている。アンゲラ・メルケル首相は15日、地方自治体の指導者らと戦略について協議する予定。

オランダでの死者数は、13日に86人増えて2823人に上った。感染者数は約1000人増えて2万6551人に上った。

フランスは、ロックダウンの期間を5月10日まで延長するとみられる。11日には数十人が封鎖措置を無視し、密かに開催されたイースターのミサに参加したと、警察が発表した。AFP通信によると、司祭1人に罰金が科され、参加者は警告を受けたという。


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(英語記事 Spain begins to ease coronavirus lockdown measures