2020年04月16日 12:54 公開

米ニューヨーク市の新型コロナウイルスによる死者が一気に3778人増え、1万人を超えた。生前に検査を受けていなかったものの、同ウイルスの感染症COVID-19にかかっていた疑いが大きい人を追加したためだ。

消防や救急医療の隊員からは、新型ウイルスが原因とみられる、自宅で亡くなった人の急増が報告されていた。

ニューヨーク市保健局の新たな集計では、新型ウイルスの死者が1万367人となった。直前の死者数から60%増加した。

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人口比の死亡率で同市は、欧州で死者が最多のイタリアを上回った。

「すべての死の背後には友人や家族、愛する人がいる。COVID-19で亡くなった1人ひとりのニューヨーク市民を算入するよう努める」と、同市保健局のオクシリス・バーボット局長は述べた。


病院と施設以外は集計漏れか

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は15日、新型ウイルスの死者の記録方法に関するガイドラインを米疾病対策センター(CDC)が変更したと説明した。

クオモ氏は、「CDCは(新型ウイルスの)死者に加え、疑いの高い死者という別項目を設けようとしている」とし、各自治体の保健当局や検視官が判定に当たると述べた。

また、病院と高齢者施設以外で亡くなった人は、これまでの集計から漏れていた可能性もあるとした。

同市保健委員会のマーク・レヴィーン委員長は、今回の修正をしても、集計は実際の死者数より少なくなるだろうと述べた。


レヴィーン氏は、「先月はさらに3017人の通常レベルを超える死者がいたが、COVID-19との関係は不明だ」とツイート。「この増加の説明は1つしかない。パンデミック(世界的流行)の直接または間接的な犠牲者だ」とした。

統計への影響は?

今回の死者急増が公式集計にどう影響するかは不明だ。クオモ氏は、州当局が自治体と連携し、「できるだけ早く」修正した人数を発表すると述べた。

アメリカの多くの州やBBCを含む報道機関が信頼を置いている米ジョンズ・ホプキンス大学の集計には、現時点で「推定される」死者という項目は追加されていない。

ニューヨーク市のバーボット保健局長は、「これらのデータは感染流行の規模と広がりを見極めるのに役立ち、決断の手がかりとなる」と述べた。

他の州はどうしている?

CDCは3月初め、新型ウイルス感染が「推定される」場合は、死亡証明書にそう記載するよう国内の各自治体に指示していた。この時点ではまだ、ニューヨーク市で最初の死者が出ていなかった。

記載の有無は自治体によってまちまちだ。

バーボット氏の米紙ニューヨーク・タイムズへの説明によると、コネチカット、オハイオ、デラウェアの各州の自治体は、新型ウイルス感染が推定される死者を記録してきた。一方、カリフォルニア州やシアトル市は、検査で陽性が確認された死者だけを感染者として集計している。


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(英語記事 Why is NYC reporting sudden surge in virus deaths?