2020年04月21日 14:31 公開

イギリス王室サセックス公爵夫人メガン妃は、英タブロイド紙「メイル・オン・サンデー」に対する訴訟の資料として、夫ハリー王子と自分が2018年の結婚前に父親のトーマス・マークル氏に送ったテキストメッセージを裁判所に提出した。

メガン妃は昨年10月、マークル氏への個人的な手紙を不法に掲載したとして、同紙とその親会社アソシエイテッド・ニュースペーパーズを個人情報の悪用などで提訴。テキストメッセージを改ざんして夫妻を不利に描いたほか、メガン妃とマークル氏の間のいさかいの原因になったとして、プライバシー侵害を訴えている。

これに対しアソシエイテッド・ニュースペーパーズは、「精力的に」争うと主張している。

高等裁判所は今週後半にも、審理を開始する予定。

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ハリー王子とメガン妃は今年1月、メディアからの攻撃を理由に公務から退き、王室からも経済的に独立した生活を送りたいと発表。3月に王族としての公務から正式に退いた

今月20日には、英タブロイド各紙に対し、「歪められた情報、偽情報、侵害的な情報」を流されたとして、今後一切の協力をしないとする手紙を発表した。

夫妻は現在、昨年5月に生まれた息子のアーチーちゃんと共に、米カリフォルニアで生活している。

「僕もメグも怒っていません」

訴状によると、メイル・オン・サンデーは公爵夫妻が2018年5月19日の結婚式直前にマークル氏に送ったテキストメッセージを意図的に編集し、掲載したという。

同年5月5日、メガン妃は父親に「電話やメッセージを送りましたが返事がありません。大丈夫ですか」というメッセージを送っている。

翌6日には、マークル氏がパパラッチのカメラマンと一緒にうその写真をでっちあげたことを知り、さらにメッセージを送った。

訴状では、「メガン妃は、プライバシーを守りメディアの餌食にならないようにしながら、父親が結婚式に出席するための段取りを調整しようとしていたこと、メディアのせんさくや監視の目から父親を守ろうとしていること、結婚式までは公の目に触れないほうが良いことなどを伝えた」と説明している。

14日には、マークル氏からメガン妃に、結婚式には出席しないと謝る内容の返信があったという。

その後、メガン妃がマークル氏に何度か電話をかけたもののつながらなかったため、1時間半後にはハリー王子がメガン妃の携帯電話から、次のメッセージを送った。

「トム、ハリーです。今から電話するので出てください。よろしくお願いします」

「トム、またハリーです! どうしてもお話がしたい。謝ってもらう必要はないし、そちらの状況も理解していますが、『マスコミに話す』のは状況を悪くするだけです。メグを愛していて、この状態を正したいと思うなら電話をください。マスコミに出ないで済む方法が2つあります。ちなみにこの状況はマスコミのせいですから。なので電話してください、説明できます。メグも僕も怒っていません。ただあなたと話したいんです。よろしくお願いします」

「それと、どんな形でもマスコミに話せば、絶対に逆効果になります。僕を信じてください。僕たちだけがあなたを助けられます。最初からずっとそうしてきたように」

訴状では、メイル・オン・サンデーはこの一連のメッセージを「大幅に削除」した上で掲載し、「マークル氏は謝らなくていい、電話して欲しい」という内容だけを伝えたと指摘。

さらに別のやりとりについても、メガン妃とハリー王子がマークル氏を守ろうとしている内容を「意図的に削除」したと訴えている。

その上で、アソシエイテッド・ニュースペーパーズを含む英タブロイド各紙が、マークル氏に嫌がらせをし、中傷し、操ろうとしていたと述べている。

メガン妃は、自分と父親の争いを報道する必要があったからだと同社は主張するが、そもそも父親との「いさかい」は同社の各紙が原因となったもので、各紙の報道で自分と父親の関係は「相当な傷」を負ったと主張する。

これに対しメイル・オン・サンデーは、メガン妃の手紙の内容報道は、「巨大で当然の」国民の関心に応えたもので正当だと反論。メガン妃を含むイギリス王室のメンバーは、「自分たちの特権的地位を維持し、その地位を自ら強化するには、自分や自分の生活が世間の話題になることを必要としている」と主張している。

また同紙は、メガン妃は「手紙の内容が私的なもので、公開されないはずだという、合理的な期待を抱いていなかった」はずだと反論。メガン妃がこの手紙を「凝った筆跡」で「完璧に清書」していたことから、多くの人々に読まれることを意図していたはずで、そのため内容を報道したことはプライバシーの侵害に当たらないとしている。

(英語記事 Texts by Meghan and Harry to her father revealed