2020年04月23日 11:36 公開

ドイツのすべての州が、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、マスク着用を義務化する方針を発表した。

マスク着用を義務とする措置は、すでにドイツの多くの州で承認されている。24日にブレーメン州が州として最後に、議会上院で承認する見込み。ほとんどの州で27日から実施される。

これにより、同国16州のすべてで、公共交通機関を利用するときはマスク着用が義務となる。ベルリン州などを除くほぼすべての州で、買い物の際にもマスク着用が義務化される予定。

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北部メクレンブルク=フォアポンメルン州は、公共交通機関でマスクを着けていない人には25ユーロ(約3000円)の罰金を科すとしている。他の州はまだ罰則を明らかにしていない。

アンゲラ・メルケル首相は先週、全国的な都市封鎖(ロックダウン)を緩和するにあたり、マスクの使用を強く奨励した。

ドイツのロベルト・コッホ研究所(RKI)によると、22日現在の同国の新型ウイルスの感染者は14万5694人、死者は4879人となっている。同国の人口は約8300万人。

新たな感染者は2日連続で増加した。死者も21日の194人から22日は281人に増えた。米ジョンズホプキンス大学はドイツの死者を5279人としている(日本時間午前8時現在)。

州によって対応まちまち

南西部ラインラント=プファルツ州は、子どもたちが5月初旬から徐々に学校に戻り始めるのに合わせ、再利用できるマスクを子どもに配布するとしている。バイエルン州は27日から、7歳以上の全員にマスク着用を義務付ける。

マスクの種類に関する指示は、州によってまちまちだ。バーデン=ヴュルテンベルク州のヴィンフリート・クレッチュマン州首相は、医療用マスクは医療関係者のために残すべきだとし、路上ではスカーフや布で覆う程度で十分だとしている。

マスク着用の義務化については、多くの州指導者らが疑問視していた。

東部テューリンゲン州のボド・ラメロウ州首相は、隣接州の義務化の動きを受けて足並みをそろえたと説明。ただ、マスク使用は誤った安心感を生み出す恐れがあると指摘した。

欧州の他の国では

マスクについては、国によって異なる指導が出されている。

オーストリアは今月初め、買い物の際の着用を義務付けた。

一方、スイスは22日に行動制限を緩和したが、マスク着用は命じなかった。

世界保健機関(WHO)は新型ウイルスの流行当初から一貫して、患者と患者の面倒をみる人だけがマスクを着ける必要があるとしている。

マスクはせっけんと水を使ったこまめな手洗いほどの効果はなく、使用者に誤った信頼感を与えると示唆する研究もある。

しかし、欧州ではチェコスロヴァキアなど、公共交通機関を利用する際や買い物時のマスク着用を義務付ける国が増えている。

スペインなどでは、通勤する人々にマスクの配布を始めた。フランスは希望者全員が入手できるよう、マスクの十分な生産を約束した。

ワクチンを人に投与して試験

ドイツ政府のワクチン研究所は22日、新型ウイルスのワクチンを人に投与する臨床試験を許可した。18~55歳の健康な協力者約200人に、米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンを何種類か投与する。

ワクチン開発をめぐっては、英オックスフォード大学の科学者らが24日から人に投与する臨床試験を開始すると、英政府が発表した。米シアトルでも臨床試験が進められる予定。


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(英語記事 Face masks to be compulsory across Germany