2020年05月29日 14:28 公開

ルパート・マードック氏率いるニューズ・コーポレーション・オーストラリアは29日、100紙以上の地域新聞をデジタル版のみにするか、廃刊にすると発表した。

6月より、76紙をデジタルに移行し、36紙を廃止する。

これを受けて人員整理も発生すると考えられるが、ニューズ・コーポレーション・オーストラリアは具体的な数を示していない。

新型コロナウイルスの流行を受けたロックダウン(都市封鎖)で広告収入が減っており、オーストラリアのメディア業界の下降傾向に拍車がかかっている。

同社のマイケル・ミラー会長は、パンデミックが事業に与えているダメージについて、「COVID-19が地域出版の継続に影響を与えている」と説明。

「移り行くトレンドに対応するために、ニューズ・コーポレーション・オーストラリアは消費者や企業が向かっている方向に注目し、オーストラリアの主要デジタルニュースメディア企業としての立場を強化できるよう形を変えていく」

計画では、ヘラルド・サンやデイリー・テレグラフといった主要紙は国内全体のニュースに的を絞り、地域紙との差別化を図るという。

他の豪メディアも縮小や廃業

また、ホバート・マーキュリーやNTニュースと言った大型の地域紙は引き続き紙での発行を続ける。

マードック氏の世界的なメディア企業は、オーストラリアの新聞事業から始まった。しかしオーストラリアの伝統的なメディア業界も各国と同様、広告主がフェイスブックやグーグルなどのIT大手へ出稿先を変える中で苦戦を強いられている。

オーストラリアではすでに複数のメディア企業がパンデミック中に事業縮小や廃業を発表している。

また今年初めには、通信社のオーストラリアン・アソシエーテッド・プレス(AAP)が85年の歴史に幕を閉じると発表した。

(英語記事 Murdoch's Australia newspapers in major shake-up