2020年06月04日 12:22 公開

米ミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系のジョージ・フロイドさん(46)が死亡した事件で、ミネソタ州司法当局は3日、現場にいた警察官4人(全員懲戒免職)に対する新たな起訴内容を発表した。

裁判書類によると、元警官デレク・チョーヴィン被告の起訴内容に、これまでよりも重い第2級殺人罪が加えられた。

同被告については、フロイドさんの首を膝で押さえ付けていた映像が残されており、第3級殺人罪と第2級故殺罪で起訴されていた。これらの訴因はそのまま維持される。

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ミネソタ州法では、第3級殺人罪は殺意の証明が不要だが、第2級と第1級殺人罪では必要となる。第1級殺人罪は多くの場合、計画的犯行だったことを示す必要がある。

第2級殺人罪の最も重い刑は禁錮40年で、第3級殺人罪より15年長い。

一方、これまで訴追されていなかった他の3人の元警官は、第2級殺人ほう助罪および第2級故殺ほう助罪で起訴された。

3人はトーマス・レイン被告、J・アレクサンダー・クング被告、トウ・サオ被告。

フロイドさんの死は全米で、人種差別と警察が黒人を死に追いやることへの大規模な抗議行動のきっかけとなった。

8日間続いているデモのほとんどは平和的だが、一部は暴力的になり、多くの都市が夜間外出禁止令を出している。

「有罪を勝ち取るのは困難だろう」

新たな起訴を発表したミネソタ州のキース・エリソン司法長官は、正義を求める考えを表明。元警官を訴追し有罪にするのは困難との見方にはとらわれていないと述べた。

「有罪判決を勝ち取るのは難しいだろう。困難が待ち受けているのは歴史が示している」

ミネソタ州で現職の警官が民間人を殺したとして有罪となった事案は、これまで1件しかない。


エリソン氏は、社会全般で正義を実現するのは時間のかかる困難な作業だと述べた。しかし、フロイドさんの事件の完結を待たずに開始されるべきだとした。

「公正な社会のルールを書き直さなくてはならない」

遺族側は第1級殺人罪を主張

この発表を受け、フロイドさんの遺族側弁護士のベンジャミン・クランプ氏は、「正義の実現に向けた大きな一歩だ。ジョージ・フロイドの遺体が埋葬される前にこの重要な行動が取られたことを、私たちはうれしく思う」との声明を出した。

クランプ氏はその後、CNNの取材に対し、遺族はチョーヴィン被告の訴因について第1級殺人罪であるべきだと考えていると述べた。また、捜査は継続中で、起訴内容がさらに変更される可能性があると聞いていると話した。


一方、人権活動家のアル・シャープトン師は記者会見で、連邦レベルでの法整備がなければ、警察から市民を守ることはできないと訴えた。

ミネソタ州選出のエイミー・クロブシャー上院議員(民主党)は、ツイッターで元警官たちに対する新たな起訴を説明。「正義に向けたさらなる重要な一歩だ」と述べた。

https://twitter.com/amyklobuchar/status/1268240529034227713


フロイドさんの事件を受けた抗議行動は、米国各地の都市と、他国にも広がっている。

3日にはオーストラリア、フランス、オランダ、イギリスでデモが起きた。イギリスではロンドン中心部で大規模な抗議行動が開かれた。

(英語記事 New charges brought over George Floyd's death