2020年06月04日 13:59 公開

イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は3日、新型コロナウイルス流行を受けたロックダウン(都市封鎖)の緩和計画を最終段階に進めると発表した。国内の州をまたいだ移動が解禁されるほか、国境も開放される。

コンテ首相は「数週間にわたる多大な犠牲を経て、私たちには笑顔になり、楽しむ権利がある」と述べ、経済改革を始める時だと話した。

イタリアではアウトブレイク(大流行)が起きてから、23万4000人が新型ウイルスに感染し、3万3600人以上が亡くなった。

死者数は、アメリカとイギリスに次いで世界で3番目に多い。

<関連記事>

コンテ首相は、「この危機を、構造的問題を乗り越え、この国を再設計する機会にしなくてはならない」、「経済と社会の緊急事態に取り組まなくてはならない」と話した。

また、社会保障の支払いを急ぐとともに、「真剣な税改革」に取り組むと述べた。

一方で、パンデミック中の注意事項を守るように国民に呼びかけ、「(新型ウイルスへの)唯一の効果的な対策は物理的な距離を取ることと、可能ならマスクを着けることだ。こうした安全策を怠るのは非常に配慮に欠けている」と強調した。

セルジオ・マッタレッラ大統領も、新型コロナウイルスの脅威はまだ終わっていないと警告している。

「危機はまだ終わっておらず、当局も市民もなお、その結果とトラウマに立ち向かわなくてはならない」

ロックダウンの緩和、どこまで

イタリアでは3月初め、ロックダウンの開始と共に、ごく一部の例外を除いて国内の移動が禁止された。観光も禁止され、イタリアに入国した人は14日間の隔離を義務付けられた。

6月3日からは、イタリア国民は州を越えた国内移動が可能となった。

欧州各国との行き来も解禁されたが、これは相手国に左右される。欧州以外の国への旅行は引き続き禁止されている。

イタリアではすでに商店やカフェ、レストランなどが営業を再開している。ピサの斜塔やローマのコロッセオといった観光地も、ここ数日で観光客の受け入れを始めている。

欧州のその他の状況は?

イタリアは国境を開放したものの、近隣国がすべて同じようにしているわけではない。

オーストリアは4日から、イタリア以外のすべての隣接国に国境を開く予定だ。

スイスも6月15日からドイツとオーストリア、フランスに国境を開放することで合意しているが、同様の措置をイタリアに行うのは「時期尚早」だとしている。

こうした警戒態勢を強かれているのはイタリアだけではない。ノルウェーとデンマークは先週、両国間の移動を解禁すると発表したが、この合意にスウェーデンは含まれていなかった。

厳格なロックダウンを敷かなかったスウェーデンでは、新型ウイルスによる致死率が他の北欧諸国よりも高く、内部からも失策だったとの声が上がっている。

近隣国との移動だけを認める「バブル」は、バルト3国でも形成されている。リトアニアとラトビア、エストニアは欧州で初めて、3国間でのみ自由な移動を再開させた。

一方、イギリスやスペインなどは、入国者に隔離期間を設ける施策に出ている。

(英語記事 Italy's 'time to smile’ as travel allowed again