2020年06月17日 9:18 公開

「ボブという名のストリート・キャット」という本で世界的に有名になり、映画にも出演したロンドンのオス猫「ボブ」が15日に死亡した。飼い主で作家のジェイムズ・ボウエンさんと出版社が16日、フェイスブックの公式ページで発表した。ボブは「少なくとも14歳」だったという。

ボウエンさんは2007年、ロンドンで薬物依存症と格闘中に、野良状態でけがをしていた茶トラの雄猫と出会い、面倒を見始めた。「ボブ」と名づけたその猫は、ジェイムズさんに「毎朝起き上がる理由」を与えてくれたという。

ボブの死去が発表されると、ツイッターではイギリス発でハッシュタグ「#RIPBob(ボブ安らかに)」が多く使われ、トレンド入りした。

ホームレス支援雑誌「ビッグ・イシュー」を道端で売ったり、ロンドン中心部のコヴェント・ガーデンなどでギターの弾き語りをしたりして生活していたボウエンさんは、どこにでもボブを連れて行くようになり、1人と1匹のコンビは人気者になった。

ボウエンさんは自分とボブの経験について、2012年に「A Street Cat Named Bob: And How He Saved My Life」(ボブという名のストリートキャット 彼がどうやって僕の命を助けてくれたか)を発表。さらに続編など5作を出版した。「ボブ」のシリーズは40以上の言葉に翻訳されて、世界中で愛されている。

2016年に映画「ボブという名の猫」にもなり、ボブとしてボブ自身が出演した。

第2作「A Gift from Bob」(邦題「ボブがくれた世界」)も映画化され、今年後半に公開予定。これにもボブ自身が出演している。

ボウエンさんはフェイスブックで、ボブが自分の回復を助けてくれたと感謝する。

「端的に言えばそういうことです。相棒でいてくれた以上に、はるかにたくさんのものを僕にくれた。ボブがそばにいてくれたおかげで、自分が見失っていた方向性や目的を再発見できた」とボウエンさんは書いた。

「ボブは本当に大勢の人に会って、何百万人もの人生にかかわった。ボブみたいな猫は今までいなかったし、これからもいない。自分の人生の光が消えてしまったみたいだ。ボブのことは決して忘れない」

(英語記事 A Street Cat Named Bob: Stray who inspired series of books dies