2020年06月25日 13:42 公開

ケリー・アレン、BBCモニタリング

中国東部・浙江省義烏市が、結婚する相手に虐待歴がないか確認できる制度の導入を進めている。住民は今年7月1日からこの問い合わせサービスを利用できるようになる。

中国の人気ニュースサイト「澎湃(The Paper)」によると、結婚の準備を進めている人たちはフォームに必要事項を記入することで、パートナーが過去に家族あるいは同棲相手に暴力をふるったことがないかを、間もなく確認できるようになる。

希望者が提供する必要があるのは、正式な身分証明書と、結婚を予定している相手の個人情報だけという。

報道によると、希望者は年2回までの問い合わせが可能という。

オンラインで称賛の声

義烏市の婦女連合会メンバーのシュウ・ダンイン氏は、市民を家庭内暴力(DV)から守るのに役立つとして、この制度を歓迎している。

ダンイン氏は2017年以降に裁判所や公安機関から提供された情報を活用して、DV登録データベースを開始すると、澎湃に述べた。

中国国営の英字紙チャイナ・デイリーも、法学部教授のハン・ジン氏がこの制度について、「結婚前に大切な人の人となりを知る権利を守る」ものだと賛同したと報じた。

この制度は中国のソーシャルメディア上でも称賛されている。中国で人気の新浪微博(SINA Weibo)のマイクロブログでは、全国的に展開するよう求める声が多数上がっている。

中には、この制度は性的暴力よりも、叩くなどの身体的虐待について透明性を与えることを目的としていると指摘し、児童虐待も含めるべきだとする人たちもいる。

中国における家庭内暴力

中国では近年、DV歴のある人を識別し、責任を負わせるよう求める声が高まっている。

2001年以前は身体的虐待は離婚理由にすらならなかった。DVを罰する法律は、2016年3月に施行されたばかりだ。

DV被害への懸念は、COVID-19(新型コロナウイルスによる感染症)対策のロックダウン(都市封鎖)が敷かれる中で高まってきた。ニュースサイト「Sixth Tone」は、ロックダウン中に一部地域で家庭内暴力に関する警察の報告が2倍あるいは3倍になったと指摘している。

中国は先月、離婚を決めた夫婦が考え直すための30日間の「冷却期間」を導入すると発表するなど、離婚をより難しいものにしている。そのため、DV被害に対する不安が増大した。

ソーシャルメディア・ユーザーたちは当時、この法律によってもとの関係に戻ることを強要され、被害者が声を上げたり、暴力的な関係から離れたりするのを思いとどまる可能性があると、不安を口にしていた。

2021年1月に施行される「冷却期間」制度は、DV歴のある家庭には適用されないが、すべてのDVを発見できるわけではないと懸念されている。


内閣府男女共同参画局では、DV被害者に必要な情報を提供しています。

また、各都道府県や市町村に「配偶者暴力相談支援センター」が設置されています。

DV相談ナビでは、全国共通の電話番号(0570-0-55210)から相談機関を案内するサービスを実施しています。


(英語記事 Chinese city lets people see partner's abuse history