2020年07月05日 18:52 公開

スペイン北東部カタルーニャ自治州政府は4日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一部地域でロックダウン(都市封鎖)を再開した。豪メルボルンでも集合住宅で集団感染が確認され、住民に外出禁止令が出るなど、世界各地で新たな感染を抑える動きが始まっている。

カタルーニャ州のクイム・トッラ知事は、4日午後からバルセロナ西郊セグリア地区への出入りを禁止すると発表。住民21万人に影響が出るという。

人口750万人の同州は、スペインで最も新型ウイルスの被害が大きい地域。州政府によると、3日時点での感染者数は7万2860人、死者数は1万2586人に上っている。

4日にはさらに死者2人と新規感染者400人が確認された。うち155人はセグリア地区の都市リェイダでの報告。

スペイン全体での感染者はこれまでに25万人以上、死者は少なくとも2万8385人に上る。

スペインは夏の行楽シーズンに向けて、イギリスや欧州連合(EU)加盟国に対して国境を開放したばかり。

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セグリア地区では今後、10人超の集会が禁じられるほか、介護施設の入居者を守る特別策が講じられる。

リェイダには3日に、105人を収容できる仮設病院が設置された。

セグリア地区で活動するジャーナリストのサラ・カナルズ氏によると、最新の報告では21人が病院で治療を受けており、うち6人が集中治療室に入っている。

「ロックダウン再開は性急すぎると思う人がいるかもしれないが、経済再開との正しいバランスを見つけたいという気持ちと、安全を確保したいという気持ちが同時にある。カタルーニャ当局は地域をロックダウンし、新たな流行がどのように推移するかを見ている」

リェイダに隣接するアラゴン州でも先月、ウエスカ県の農業従事者の間で新型ウイルスが流行したため、一部地域で再び移動の制限などを課した。

豪では集合住宅で集団感染

豪メルボルンでは4日、集合住宅で集団感染が確認され、9棟の住民計3000人に最低5日間の外出禁止令が出た。この集合住宅では少なくとも2棟から23人の感染者が出ている。

メルボルンは現在、12地区で「第3段階」の制限を行っている。対象となる地区では通勤、通学、運動、医療・介護、日用品の買出し以外での外出が禁じられている。

しかし、フレミントンとノース・メルボルンにあるこれらの集合住宅では「厳格なロックダウン」が敷かれることになった。

メルボルンのあるヴィクトリア州では4日、新たに108人の感染が報告された。これは1日当たりの増加数としては過去2番目に多い。

オーストラリアではこれまでに8362人が感染し、104人が亡くなっている。

オーストラリアはこれまでの数カ月間、新型ウイルスの抑制について楽観的だったが、メルボルンでの再流行に伴い、感染対策が重要な局面を迎えている。

感染者数は3月のピーク時よりは少ないものの、当時の感染者は主に海外から帰国した人々だった。

しかし、今回の流行は国内感染が原因で、当局の懸念材料となっている。

ポール・ケリー医務主任は、オーストラリアは「パンデミックの新しい段階」に入ったと指摘。集合住宅での外出禁止令は、「オーストラリアにとって初めての実質的かつ完全なロックダウンだ」と語った。

オーストラリアのほかの州では感染者は劇的に減っているか根絶されている一方、ヴィクトリア州では隔離に利用されているホテルに勤める民間警備員がルールを破っているという報道が出ている。

同州のダニエル・アンドリュース知事は、ライターや車の相乗りなど、隔離下では違法とされている社交が職員間にみられると説明した。また地元メディアは、警備員と隔離された旅行者が性行為におよんだ例を報じている。

政府はすでに、同州の隔離施策について司法調査を命じているほか、受託業者との契約を打ち切った。

(英語記事 Catalonia renews strict Covid controls on 210,000 / Melbourne locks down tower blocks as cases rise