2020年07月12日 11:11 公開

ドナルド・トランプ米大統領が11日、新型コロナウイルスの大流行が発生して以来、初めて公の場でマスクを着用した。

トランプ氏はこの日、ワシントン近郊のウォルター・リード軍病院を訪問。負傷兵や、医療従事者と面会した。

トランプ氏はホワイトハウスを出発する際、「マスクに反対したことは1度もないが、ふさわしい時と場所があると思う」と記者団に話した。

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トランプ氏はこれまで、マスクは使用しないと宣言。大統領選挙の民主党候補で、マスクを使うジョー・バイデン前副大統領をあざけってきた。

しかしこの日は、「病院では、しかも多くの兵士や、場合によっては手術台から降りたばかりの人たちとも話をするような特殊な環境では、マスクを着けるのは素晴らしいことだと思う」と述べた。

今月1日には米テレビFOXビジネス・ネットワークで、「マスクには大賛成だ」と語っていた

同番組ではまた、マスクを着けた自分は米テレビ番組や映画「ローン・レンジャー」の主人公のようだとして、「まあまあ好きだ」と述べた。「ローン・レンジャー」は黒い仮面で目の周りを覆ったヒーローで、先住民の相棒トントと一緒に、西部開拓時代の無法者と戦う。


しかし、4月に米疾病対策センター(CDC)が、感染拡大の防止のためとしてマスク着用の推奨を始めた際には、トランプ氏は従う気はないと主張していた。

「自分は着けないと思う」、「大統領や首相、独裁者、王、女王たちを迎えるときにマスクをしているのは、どうかと思う」と話していた。

側近らはトランプ氏に対し、公の場でのマスク着用を繰り返し提案していたと報じられている。

アメリカの状況

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計(日本時間12日午前時点)では、アメリカでは新規感染者が1日で約6万6000人確認され、これまでの死者は13万5000人近くに上っている。

南部ルイジアナ州が新たに、州政府としてマスク着用を義務付けた。

野党・民主党のジョン・ベル・エドワーズ知事は、「マスク義務化がいやなら、マスクを着けた上でいやがるように」、「マスクのことで私に腹を立てたいなら、私に腹を立てるように」と述べ、マスク着用の重要性を強調した。

知事は州全域でバーの閉鎖も命令。レストランの規制も強化し、屋内での営業を禁止した。これらは13日から実施される。

州議会の共和党勢力は反対するとみられている。


西隣のテキサス州でも感染者が増加。11日には、1日あたりの新規感染者としては過去最大の1万5000人の感染が確認された。

一方、南東部サウスカロライナ州のヘンリー・マクマスター知事(共和党)は、夜11時以降のバーやレストランでの酒類の提供を禁止した。新型ウイルスの感染拡大を止めるためとしている。

中西部インディアナ州の連邦地裁は、13日に予定されていたダニエル・リー死刑囚の刑執行を停止した。同死刑囚に殺害された被害者の遺族が、感染拡大を理由に、執行立ち会いのためインディアナ州へ移動することに健康上の不安を覚えると主張し、これが認められた。連邦政府による17年ぶりの死刑執行になる予定だった。

(英語記事 Donald Trump finally wears facemask in public