2020年07月16日 11:26 公開

ツイッターの著名人アカウントが次々とハッカーに攻撃された。バラク・オバマ前米大統領や米マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏、米ラッパーのカニエ・ウェスト氏らが被害に遭っている。仮想通貨ビットコイン詐欺に絡んだ乗っ取りとみられる。

被害に遭ったツイッターのアカウントでは、ビットコインでの寄付を呼びかける投稿がされている。

ゲイツ氏のツイッターは、「みんな私にお返しを求めていて、今がその時だ」、「1000ドル送ってくれれば2000ドル返金する」としていた。

これらのツイートは投稿後まもなく削除された。

バイデン氏やベゾス氏も

攻撃を受けた人には、米電気自動車メーカー「テスラ」のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)、米アマゾンのジェフ・ベゾスCEO、大統領選民主党候補のジョー・バイデン前副大統領、マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長、カニエ・ウェスト氏の妻でタレントのキム・カーダシアン氏も含まれている。

米配車サービス大手ウーバーと米アップルも被害を受けた。

マスク氏のアカウントには、同氏のビットコインのデジタル財布に「30分以内に」送金すれば2倍にして返すとのメッセージが表れた。

そして、ビットコインのリンクが張られ、「(新型コロナウイルスの感染症)COVID-19があって寛大になっている」とツイートされていた。

マスク氏のアカウントのこうしたツイートはいったん削除されたが、また別のものが表れ、さらに違う3件目のツイートも表示された。


米ツイッターは、多くの認証済みアカウント(青色のチェックマークが表示されている)を投稿不可能にする異例の措置を取った。

同社は、「ツイッターのアカウントに影響が及ぶセキュリティー上の問題を確認している。調査と対応を進めている。すぐに最新情報を提供する」とツイートした。

ジャック・ドーシーCEOは、「ツイッターにとって大変な日だ。これが起きてみんなひどい気分だ。分析を進めており、正確に何が起きたのか、さらに把握した際にはすべて公表する」とツイートした。

https://twitter.com/jack/status/1283571658339397632


アカウントのパスワードを再設定できなくなっているとの報道も出ている。

サイバーセキュリティー企業クラウドストライクのドミトリー・アルペロヴィチ共同設立者は、「主要ソーシャルメディアのハッキング被害としては過去最悪と思われる」とロイター通信に述べた。

バイデン氏の選挙対策本部は、同氏のアカウントは「侵害の数分後に閉鎖され、関連ツイートは削除された」とした。

ゲイツ氏の広報担当は、「これはツイッターが直面している大きな問題の一部と思われる」とAP通信に話した。

2017年にビットコインで最初の億万長者となったキャメロン・ウィンクルヴォス氏は15日、「これはいかさまだ、加わったらだめだ! 他の暗号化された著名なツイッターのアカウントに起きているのと同じ攻撃/乗っ取りだ。注意せよ! 事態は動いている」とツイートした。

https://twitter.com/winklevoss/status/1283498778960568320


仮想通過の公開記録によると、攻撃されたアカウントで表示されたリンク先には、削除されるまでの短時間のうちに10万ドル(約1070万円)以上の送金があった。

被害に遭ったアカウントにはすべて、何百万人ものフォロワーがいる。

昨年には、ツイッターのジャック・ドーシーCEOのアカウントがハッキング被害に遭った。同社はアカウントのぜい弱性を修正したとしていた。

米連邦捜査局(FBI)のサンフランシスコ支部は15日、仮想通貨をめぐる詐欺が発生しているとし、送金しないよう呼びかける声明を出した。

BBCのサイバーセキュリティー担当ジョー・タイディ記者は、パスワードなしでどのアカウントでも操作できる権限を入手した人物がいるとみられると説明。ツイッターに構造的な問題があることを示していると述べた。

また、お金の流れを追っても犯人を捕まえるのは非常に難しいとし、捜査当局と多くの憤慨したユーザーは、なぜこうしたことが起きたのか、ツイッターに強い疑問を覚えるだろうと伝えた。

(英語記事 Major US Twitter accounts hacked in Bitcoin scam