2020年07月27日 11:50 公開

ハリウッド黄金期に活躍した最後のスター俳優の1人、オリヴィア・デ・ハヴィランドさんが26日、パリの自宅で亡くなった。104歳だった。

1939年の「風と共に去りぬ」で主人公と対照的な女性として描かれるメラニー役を演じたほか、50年以上のキャリアで50作近くの映画に出演した。ハリウッドで映画会社が専属俳優に対して絶大な権力を振るっていた時代に、権利保護を裁判所に訴え勝訴したことで、他の俳優たちの待遇改善にも貢献した。

メラニー役の演技でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたほか、1947年には「To Each His Own(遥かなる我が子)」、1950年には「The Heiress(女相続人)」で、2度の同賞主演女優賞を獲得した。亡くなるまで、最年長のアカデミー賞受賞者だった。

デ・ハヴィランドさんは1960年以来パリ在住で、広報担当によるとパリの自宅で亡くなった。死因は老衰という。

1916年にイギリス人の両親のもと、東京で生まれた。両親の別居に伴い、元女優の母や、後に女優ジョーン・フォンテインとなる妹と共に、米カリフォルニア州に移住した。

俳優としては、活劇の人気俳優エロル・フリンとの共演作で注目されるようになり、「風と共に去りぬ」のメラニー・ウイルクス役に選ばれた。

メラニー役でアカデミー賞の助演女優賞候補になった年には、同じ「風と共に去りぬ」の乳母マミー役で、アフリカ系俳優として初のオスカー受賞者になったハティー・マクダニエルに敗れた。

テネシー・ウイリアムズ作「欲望という名の電車」の映画化で、主役ブランチ・デュボワ役を断ったことも話題になった。この役は「風と共に去りぬ」の主演スカーレットを演じたヴィヴィアン・リーが演じ、アカデミー賞主演女優賞を得た。

デ・ハヴィランドさんは1980年代まで現役で、1986年にはテレビ映画「Anastasia: The Mystery of Anna(アナスタシア/光・ゆらめいて)」で、ゴールデングローブ賞の助演女優賞を獲得した。

「デ・ハヴィランド判決

映画の外では、映画会社が専属契約する俳優の仕事を完全に管理していた、いわゆる「スタジオ・システム」と呼ばれる仕組みの緩和に一役買った。

契約していたワーナー・ブラザーズが与えようとする数々の役を不服として断り続けたため、罰として仕事を与えられないまま契約期間が延長されそうになった。デ・ハヴィランドさんはこれに抗議し、スタジオを提訴した。

全米映画俳優組合の後ろ盾を得た法廷闘争の結果、1945年にカリフォルニア州最高裁で勝訴。「デ・ハヴィランド判決」と呼ばれたこの判断によって、映画会社は専属俳優の契約を一方的に延長できなくなった。

妹ジョーン・フォンテインさんとの不仲も何かと取りざたされた。特に1942年に2人が共にアカデミー賞主演女優賞の候補になり、フォンテインさんがヒッチコック作品「断崖」で受賞した際には大きな話題になった。

デ・ハヴィランドさんの夫に関するフォンテインさんの発言や、2人の母親の治療をめぐる対立なども、姉妹の関係悪化につながったという。フォンテインさんは2013年に亡くなった。

2017年には、大英帝国勲章を与えられ「デイム」の称号を得た。

(英語記事 Olivia de Havilland, Golden Age of Hollywood star, dies at 104