2020年07月29日 13:03 公開

ドイツで新型コロナウイルスの感染者が増加しており、保健機関のトップは28日、「非常に懸念している」と述べた。南東ヨーロッパでも感染者が急増している。

ドイツでは先週、3611人の新規感染者が確認された。

ロベルト・コッホ研究所(RKI)のローター・ヴィーラー所長は、「急速に感染が拡大する大流行の真っただ中に私たちはいる」と記者会見で強調。

ドイツ国民は「油断」していると述べ、マスク着用と社会的距離の確保、衛生面でのルール尊重を強く求めた。

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マスクについては、屋外でも1.5メートル以上の物理的距離を保てない場合は着用するよう呼びかけた。

ヴィーラー所長がこうした要請をするのは初めて。これまでマスクは、屋内の公的な場所での使用を求めていた。

同所長は、感染が「急速に抑制不可能な状態で」広がっていると指摘。「これが第2波の始まりなのかはまだわからないが、もちろんその可能性はある」と述べた。

「だが、私たちが衛生ルールを守れば予防できると楽観している。私たちにかかっている」

新規感染ゼロ地域が減少

ドイツでこれまで確認された感染者は20万6242人、死者は9122人に上っている。

これらの人数(特に死者数)は、ヨーロッパの多くの国々と比べると少ない。感染拡大に迅速に対応し、ウイルス検査も大規模に実施したドイツには、国内外から称賛の声が出ている。

ただ、ここ数日、感染者が急増している。28日には新規感染者が633人確認された。前日も340人だった。

過去1週間では、1日平均557人の新規感染者が見つかっている。先月初旬の1日平均は約350人だった。

さらに、国内各地で新規感染者が確認され、地域的な広がりもみられる。RKIのスタッフによると、新規感染者がゼロの地域(郡)は先週は150近くあったが、現在は95まで減っている。

スペインへの渡航に警告

ヨーロッパの各国は、新たな感染拡大とともに、夏休みに国境を越えて移動する旅行者の問題に直面している。

ドイツは28日、感染が急増しているスペインのアラゴン、カタルーニャ、ナヴァラの3州への渡航に対して警告を発した。

一方、イギリスはスペインからの入国者に14日間の隔離措置を取ると発表している。これに対し、スペインのペドロ・サンチェス首相は「不当だ」と反発している。

ドイツは27日、ハイリスクとみなした国からの入国者に、無料の新型ウイルス検査を義務付けると発表した。現在、ブラジル、トルコ、アメリカなどをハイリスク国に指定。日々見直しをするという。

その他の欧州の国では

ベルギーは27日、感染者数の増加を受け、「社会的安全圏」を作れる人数を5人までに減らした。

同国アントワープ市は、生活に不可欠な仕事に就いている人を除き、夜間の外出を禁止。13歳以上を対象に、公の場所でのマスク着用を義務化した。


スペインは北東部で、新規感染者が多数確認される状況が続いている。ただ、全国的には流行は抑制されている。

ヨーロッパで状況が深刻なのは、南東部の国々だ。

コソヴォは28日、新規感染者が過去最高の約300人確認された。保健当局によると、病院や医療従事者が対応し切れない状態になっている。

ルーマニアでは7日連続で1000人以上の感染者が確認されている。累計感染者数は4万7000人を超えた



セルビアアルバニア北マケドニアも感染拡大の抑制にてこずっている。

一方、スロヴェニアクロアチアは周辺諸国に比べ、感染者が少ない。イギリスは28日から、スロヴェニアを訪れて帰国した人に対する隔離措置を解く。

マルタでは、沿岸警備隊が地中海で保護した移民94人のうち3分の2以上が新型ウイルスに感染していたことが確認された。エリトリア、モロッコ、スーダンの出身とみられるこれらの人々は、入国管理センターで隔離される。

(英語記事 German officials 'very concerned' by rising cases