2020年07月31日 13:29 公開

新型コロナウイルスが世界中で経済に大打撃を及ぼすなか、巨大テクノロジー企業が大きな利益を上げている。各社が発表した4~6月期決算で、その様子が明らかになった。

アマゾンは売上が前年同期比で40%増加。アップルもiPhoneなどハードウエアの販売が急増した。

フェイスブックは、傘下のワッツアップやインスタグラムも含めた利用者が15%増えた。

「大企業を必要としている」

これらの企業はその規模と影響力の大きさから、各国政府がその動向に注目している。

米下院司法委員会・反トラスト小委員会が29日に開いた公聴会で、議員らが巨大IT企業と他の多くの企業に資産面で大きな差があると指摘。圧倒的な影響力を乱用してライバル企業をつぶそうとしているのではないかと厳しく追及した。

公聴会には、アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO、アップルのティム・クックCEO、グーグルのスンダー・ピチャイCEOがオンラインで出席した。

世界は「大企業を必要としている」(ベゾス氏)と述べたり、巨大IT企業はイノベーションを生んでいると主張したりして、各社が弁明に努めた。


公聴会を開いた小委員会のデイヴィッド・シシリン委員長(民主党)は、新型ウイルスのパンデミック(世界的流行)でインターネットの利用が増えていることから、巨大IT企業の存在感はますます大きくなるだろうと述べた。

「パンデミックの前から、この各社は経済界の巨人として突出していた」、「(新型ウイルスの感染症)COVID-19の発生以降、ますます強大、強力になるだろう」。

アマゾン、過去最高の利益

巨大IT企業の増収はアナリストたちの想定内だったが、その規模は予想を超えるものだった。

アマゾンは、純利益が前年同期比2倍の52億ドル(約5420億円)となり、1994年創業以降で最大となった。同社は新型ウイルス感染防止対策に多額の支出をしているが、それでも大きな利益を上げた。

オンラインショッピングの急増でアマゾンは人手不足となっており、3カ月間で17万5000人を採用した。今後、倉庫スペースを拡大する方針だ。


一方、アップルは、売上高が前年同期比11%増の597億ドル(約6兆2210億円)だった

リモートワークや休校による自宅学習が増えたことで、パソコンやiPadの売上がともに2桁を超える伸び率をみせた。最終利益は112億5000万ドルで、前年同期の100億ドルを上回った。

アップルは、4月に発売した低価格のiPhone SEが売上を押し上げたと説明した。

フェイスブックはユーザー急増

フェイスブックも、前年同期比11%の増収だった。過去の四半期より小幅な伸びとなったが、広告収入が予想を上回った。純利益は約52億ドル(約5420億円)に達した。

ユーザーの急増が広告主を引き付けていると、アナリストは指摘した。フェイスブックは、関連のソーシャルメディアやメッセージアプリの6月のユーザー数は平均24億人で、前年比15%増となったと述べた。フェイスブックだけの1日あたりのユーザーは約17億9000万人で、前年より12%増えたとした。

同社は、新型ウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の緩和で、「ユーザー増加や利用状況が正常化する兆しが見えている」と説明。今後数カ月のうちに、横ばいか減少に転じるとの見方を示した。

グーグルとユーチューブを所有するアルファベットは、巨大IT4社の中では最も業績が悪かった。

売上高は、前年同期比2%減の383億ドル(約4兆円)。企業が広告費を切り詰めていることが影響した。


四半期の売上が前年比を下回るのは、グーグルが株式を上場した2004年以来初めて。

純利益も30%減の約70億ドル(約7310億円)となった。それでも、より大きな打撃を予想していたアナリストらは、「デジタル広告の回復は思ったよりペースが早い」などと冷静に受け止めている。

(英語記事 Tech giants thriving in lockdownTech bosses grilled over claims of 'harmful' power