2020年08月12日 14:23 公開

香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕された、香港メディア界の大物で民主化活動家の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)らが、12日未明までに保釈された。

黎氏は10日、外国勢力と結託した疑いがあるとして香港の警察に逮捕された。同じ日には、民主活動家ら9人も国安法違反容疑で逮捕された。

その1人で著名な若手活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏も、11日遅くに保釈された。

周氏は記者団に、「政権が政治的な反対者を抑え込むために国安法を利用しているのは明確だ」と述べた。

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株価が1日で4倍に

黎氏が12日未明に保釈されると、大勢の支援者が出迎え、声援を送った。

黎氏は香港の新聞・蘋果日報(アップルデイリー)の社主。同紙は11日付の1面で、黎氏の逮捕場面の写真を大きく掲載し、「蘋果日報は必ず闘い続ける」との見出しを掲げるなど、当局との対決姿勢を鮮明にしていた。


香港市民は、同紙の持ち株会社ネクスト・デジタルの株を購入して、同紙を支持した。

同社の株価は11日、前日の0.255香港ドルから1.10香港ドルに4倍近く跳ね上がった。過去12年間で最高値となった。

株価上昇に懸念も

蘋果日報は、香港と中国の指導部を歯に衣着せずに批判することで知られる。11日付の新聞は通常の5倍に当たる50万部以上を刷ったという。

16部を購入した女性は、「他の人に配るために買った。多くの人は買えないと思うので」とBBCに話した。

オンライン購読者も、今週になって2万人増えたとしている。


一方、株価の上昇をめぐっては懸念する声もある。中国本土とつながりのある投資家が株を購入している可能性があるからだ。

ネクスト・デジタル幹部のルイス・ワン氏は、「もし何者かが株を5%超保有すれば、取締役会のメンバーになることを要求できる」と日経アジア・レビューに話した。

(英語記事 Apple Daily shares rocket after HK crackdown