片岡亮(ジャーナリスト)

 「小倉智昭“勇退”で『とくダネ!』が来年3月終了」。7月末、このようなタイトルの記事が『週刊文春』に掲載された。

 記事には、1999年4月から始まったフジテレビ系平日朝の情報番組『とくダネ!』の2021年3月終了が決まり、司会を務めるタレントの小倉智昭にも7月上旬に伝えられたとしている。

 さらにその背景として、新型コロナウイルスの影響で広告収入が減ったフジが制作費を削減するため、出演者に高額なギャラを支払っている番組の見直しを迫られていることを挙げている。『とくダネ!』に先立ち、安藤優子がキャスターを務める午後の情報番組『直撃LIVE グッディ!』の9月終了も決定したという。

 筆者がスタッフに聞いたところ、記事掲載前に飛び交っていたのは、「文春に記事が出るらしいけど、どんな内容だろうね」という話だった。つまり、現場サイドでは、小倉の降板話が出ていなかったということになる。ただし、読んでみた感想は少し期待外れだったという。

 「『文春砲』のことだから、もう少し突っ込んだ内幕が出ているのかと思ったので」

 スタッフがそう言うのも、コストカットに伴う高額タレントのリストラは新型コロナウイルスの感染拡大前から、フジに限らず各テレビ局の課題となってきたからだ。

 小倉に対しても、昨年末に「東京五輪のキャスターを花道に退くかもしれない」という話がささやかれていた。五輪延期で白紙になったものの、「小倉さんの勇退自体は既定路線ですから。その先の、僕ら現場の知らないところで上層部が決めた具体的な最新情報が記事にあるのかと思った」と先のスタッフが言う。

キャスターの安藤優子=2015年3月(小倉元司撮影)
キャスターの安藤優子=2015年3月(小倉元司撮影)
 近年、各局は既に経費削減に関して、かなり努力を続けている。各番組ごとに出していた取材も、映像素材を共有化することで取材班を縮小したり、編集責任者であるデスクに複数番組をまとめて担当させている。

 ただ、その中で高額なギャラの芸能人をリストラするのは、最もハードルが高い。毎度話題にはなっても実際に決断されないことも多く、かなり詳細な話でなければ、スタッフ間では「またか」との感想を抱きがちなのである。