2020年08月27日 11:32 公開

ヤシン・モハブス、BBCニュース(モーリシャス)

インド洋の島国モーリシャスの海岸で、少なくとも17頭のイルカが死んでいるのが見つかった。日本企業が所有する貨物船からの重油流出が原因か、検討が進められている。

環境保護関係者は、沖合で座礁した貨物船「わかしお」から流出した重油か、当局が貨物船の一部を海に沈めたことが原因としている。

一方、同国の漁業担当相は、イルカの死は「一見したところ」重油流出とは無関係と思われると述べた。

同相によると、少なくとも2頭のイルカにサメがかみ付いた跡が残っていたという。

イルカの死体は現在、解剖が進められている。

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これほど多くのイルカが死んでいるのが一度に見つかるのはまれだ。2019年5月には2頭の死体が同時に発見された。

貨物船が座礁して以降、イルカが死んでいるのが確認されたのは初めて。これまでに、多くの魚やカニが死んでいるのが見つかっている。

地元住民は多数のイルカの死に、怒りを表明している。


「今朝起きたら、こんなにたくさんのイルカが私たちの海岸で死んでいるのを目にした。悪夢よりひどい」と、住民ニティン・ジーハさんはBBCに話した。

「死んだイルカを8頭から10頭ほど見た。サンゴ礁にはもっといるのだろうか?」

今回のイルカの多くは発見時に死んでいたが、弱って死にそうな状態で見つかったものもいた。

重油流出が原因?

環境保護活動家らは、重油が原因と考えているとBBCに語った。

貨物船「わかしお」は7月25日、希少野生生物の保護区として知られるポワントデスニーで座礁した。

一帯には、ラムサール条約で国際的に重要とされている湿地が広がっている。

海洋学者ヴァセン・カウパイムスー氏は、イルカは油の臭いがしたと話した。

地元メディアは、「状況は時がたつにつれ悪化するというのが私の見立てだ」という同氏のコメントを紹介した。


環境保護専門家スニル・ドワーカシング氏は、重油流出か、貨物船の船首を先週沈めたことが、イルカの死につながったと述べた。

「沈没はおそらく自然生息地にいた海洋哺乳類を驚かせただろう。余波は続くと思われ、今回のことは始まりでしかない」

環境団体グリーンピース・アフリカは、「何千もの」動物種が「汚染された海で溺れ死ぬ危機にある。モーリシャスの経済や食の安全、健康に深刻な影響が及ぶ」と警告している。

一方、サディーア・モドゥー漁業担当相は、死んだイルカの初期検査からは、重油流出が死につながったことを示すものは見つからなかったと述べた。

(英語記事 Dead dolphins wash up on Mauritius shore