2020年09月18日 13:18 公開

新型コロナウイルスの感染者が世界で3000万人を超えた。アメリカ、インド、ブラジルで人数が多いが、欧州で再び感染が急増し、懸念が広がっている。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、17日(日本時間18日午前)現在、世界で確認された新型ウイルス感染者は累計約3006万人に近づいている。死者は94万4000人を超えた。

北半球が冬に向かう中、多くの国が大規模流行の新たな波に警戒している。

イギリスは、イングランド全土を対象としたさらなる規制の導入を検討。イスラエルは18日、全国規模のロックダウン(都市封鎖)を再び実施する。先進国でロックダウンを再実施するのは、同国が初めて。

深刻な3国の状況

新型ウイルスの影響を世界で最も受けている国は、依然としてアメリカのままだ。これまでに確認された感染者は累計660万人、死者は19万7000人をそれぞれ超え、他国を大幅に上回っている。

ただ、1日あたりの新規感染者数は、7月をピークに減少傾向が続いている。

ドナルド・トランプ大統領は先週、新型ウイルスの影響を意図的に小さく説明したことはないと主張。公表されたインタビューの録音では、わざと過小に公表したと述べていたことが明らかになっている。

インドでは今週、累計の感染者数が500万人を超えた。世界で2番目に多い状況が続いている。

感染拡大のペースは、どの国よりも速いと思われる。ここ数日の1日あたりの感染者数は9万人を超えている。

死者は8万人以上に達しており、集中治療用の病床や人工呼吸器の酸素の不足が報じられている。

ブラジルの感染者数は累計440万人を上回った。死者は13万4000人を超え、アメリカに次いで世界で2番目に多い。

ジャイル・ボルソナロ大統領は、ロックダウンに反対する集会に参加するなど、新型ウイルスの影響を過小評価しているとして批判を浴びている。

右派のボルソナロ氏は新型ウイルスを「弱めのインフルエンザ」と呼び、7月には自らもウイルス検査で陽性判定を受けた

南米の他の国では

アルゼンチンは17日、過去24時間で1万3000人近くの感染者が確認されたと発表。累計感染者数は60万人を超えた。

メキシコでは1日あたりの感染者数が3000人以上確認され、累計感染者数は68万人超となった。


欧州では

世界保健機関(WHO)のハンス・クルーゲ欧州事務局長は17日、デンマーク・コペンハーゲンであった記者会見で、ここ2週間のうちに大半の国で新型ウイルスの新規感染者が倍増したと指摘

先週だけでも、欧州全体で約30万人の新規感染者が報告され、3月の流行ピーク時の1週間あたりの感染者数を上回ったと述べた。

そのうえで、この急増について、「私たち全員が警鐘として受け止めるべき」だと述べた。

WHOによると、欧州ではパンデミック(世界的流行)の発生以降、累計500万人の感染が確認されており、死者は22万8000人以上に達している。

トンネルの先に光は?

多くの国と企業が、新型ウイルスのワクチン開発に多大な資金を投入している。

トランプ米大統領は最近、11月3日の大統領選までにワクチンが利用できるようになると発言。一方、保健衛生の専門家らは、この見通しを非現実的だと警告している。

ロシアは8月、世界で初めて、国内でのワクチン使用を認可した。その後、ロシアの科学者らは、ワクチン接種によって免疫反応の兆候が見られたと報告した

ただ専門家らは、臨床試験(治験)の規模があまりに小さいため効果や安全性を証明できないとして、警告を発している。

開発中のワクチンで、治験を終了したものはまだない。ワクチン開発をめぐっては、健康や安全より政治的な思惑が優先されているのではないかとの懸念が、一部の科学者らから示されている。

また、ワクチンが経済大国に独占され、社会的弱者に行き渡らない恐れがあるとの指摘もあがっている。

(英語記事 Global coronavirus infections top 30 million