2020年09月20日 10:31 公開

アメリカのドナルド・トランプ大統領は19日、中国企業の動画共有アプリ「TikTok」のアメリカ事業継続を可能にする、米ソフトウエア大手オラクルなどとの提携案を承認すると明らかにした。

トランプ氏はこの日、TikTokとオラクル、米小売大手ウォルマート3社の提携案を「承認」すると記者団に述べた。

TikTokを使う推定1億人のアメリカ人のデータは3社の提携によって、「安全性は100%に保たれる」とトランプ氏は話した。

トランプ氏はノースカロライナ州での選挙集会に向かうためホワイトハウスを出発する際、「この提携を承認する」、「提携のコンセプトを認める」と述べた。

TikTokの運営会社ByteDanceはこれまでのところ、提携案についてコメントしていない。3社の提携には中国政府の許可が必要となる。

提携案の内容は

ロイター通信が17日に報じたところによると、3社提携ではTikTokグローバルと呼ばれる新会社が設立される。この会社の取締役会はアメリカ人が過半数を占め、最高経営責任者(CEO)にもアメリカ人が就任するという。

オラクルとウォルマートは新会社に相当の額を出資をするとみられ、ByteDanceは米国ユーザーのデータのセキュリティ保護に同意している。TikTokのデータはオラクルが管理し、ソースコードを調査する権限を持つこととなる。

トランプ氏はTikTokの新会社は「オラクルとウォルマートに完全に制御される」ことになると述べた。

また、この提携によりアメリカ国内に新たな雇用と税収が生み出されるとした。

中国のアプリは「安全保障上の脅威」

トランプ氏はかねて、TikTokやメッセージアプリ微信(ウィーチャット)などの中国のアプリなどがユーザーに関するデータを収集して中国政府と共有し、国家安全保障上の脅威となっていると主張してきた。

先月14日には、TikTokの運営会社ByteDanceに対し、アメリカ事業を90日以内に売却あるいは閉鎖するよう命じた。

ByteDance側は、同社が中国共産党に支配されたり、同党とデータを共有しているといったアメリカ側の主張を否定している。

トランプ氏が3社の提携案への支持を表明する前日18日には、米商務省がTikTokとウィーチャットについて、20日からアメリカ国内での新規ダウンロードを禁止するとしていた。

しかし同省は、「直近の前向きな進展を考慮して」ダウンロードの禁止を1週間後の9月27日まで延期したと発表した。

TikTokをめぐる論争は、貿易摩擦や香港での抗議デモ、中国政府の新型コロナウイルス対応といった多くの問題をめぐり、トランプ政権と中国政府の緊張が高まる中で起きた。

(英語記事 Trump says Oracle's TikTok deal 'has my blessing'