2020年09月20日 12:26 公開

すい臓がんのため18日に87歳で亡くなった、米連邦最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事は、女性の権利や公民権、法治主義などのために長年、情熱的に闘った慧眼(けいがん)の人だった。

深刻なテーマに真剣に取り組みつつも、その発言はしばしばユーモアで彩られていた。人気ラッパー「ノトーリアス(悪名高い)BIG」をもじった「ノトーリアスRBG」が自分の愛称として広まると、判事はこれを面白がって受け入れた。自分とラッパーには「2人ともニューヨーク・ブルックリンで生まれ育った」共通点があると指摘しながら。

ギンズバーグ判事の有名な発言のいくつかを紹介する――。

ジェンダーの平等と性差別について

「女性はしばしば偶像化されて崇められてきましたが、担ぎ上げられたその台座をよく見ると、それは台座というよりむしろ『檻(おり)』だったと、そういうことがよくありました」

「私は自分の性別を理由にした、特別扱いなど求めません。兄弟たちに求めるのはただひとつ。私たちの首から皆さんのその足を下してください。それだけです」

「(米最高裁の女性判事の人数について)もうこれで十分と言えるのはいつかと、聞かれることがあります。『9人になったら』と私が答えると、唖然(あぜん)とされます。でもこれまで、男性9人が判事でも誰も問題にしなかったでしょう」

「様々な決定が行われる全ての場所に、女性はいるべきです。女性がいるのが例外であってはなりません」

「次世代を育成する責任を男性が女性と分担して初めて、女性は真の平等を実現することになります」

「女性が権力を獲得すれば、障壁はなくなります。女性に何ができるか社会が目にするようになれば、女性に何ができるか女性が目にするようになれば、外に出て色々なことをする女性がもっと増えます。それは私たち全員のためになります」

「女性が志を抱いてそれを実現できる時代、娘たちが息子たちと同じくらい大切にされる時代に、(自分の母親が)生きていたら達成したはずの全てを、自分が実現できるよう祈っています」

法律とキャリアについて

「私は、自己中心的な理由から弁護士になりました。他の誰よりも弁護士の仕事が上手にできると思っていたので」

「最も極端な形を思えば、ほとんどの権力は危険に見えます」

「憲法はとても大事なものですが、人が自由を希求しなければ、憲法は意味を失います」

「法律の勉強しかしていない同級生と違って、毎日色々なことをしていたからそれぞれが切り替えと息抜きの機会になったし、適切なバランス感覚を得ることができました

「反対意見は未来に向かって語りかけるものです。『同僚は間違っていて、私ならこうする』と言うためだけのものではありません。特に優れた反対意見はやがて法廷の意見になり、次第に時と共に大多数の見解になるものです」

他人への影響について

「自分にとって大切なことのために闘いましょう。ただし、ほかの人たちも参加したくなるようなやり方で」

「私はただ、自分にできる限り、自分の仕事をしっかりやるだけです。自分が人を感動させるかどうかなど、考えません。自分の最善を尽くすだけです」

「読書こそ、人生の色々な良いものへの扉を開いてくれます。私は読書によって自分の夢が形成されましたし、さらに読み続けることで自分の夢を実現できました」

「仕事をするために与えられたいくらかの能力を、できるだけしっかり使った人(として自分は記憶されたい)。仕事に最善を尽くして、自分が住む社会のほころびを直すために手伝い、自分の何らかの能力を使って世の中をほんの少しでも良くするように努力した人として」

(英語記事 Ruth Bader Ginsburg in pictures and her own words