2020年09月20日 16:23 公開

イギリス政府は19日、新型コロナウイルスの感染者数増加を受け、28日からイングランドで自主隔離措置を強化すると発表した。自主隔離に従わない場合には最大1万ポンド(約135万円)の罰金が科される場合がある。

新たな法的義務では28日から、新型ウイルスの検査で陽性と判明したり、濃厚接触者と判断されたりした人に自主隔離を義務付ける。

また、低所得者に1回限りで500ポンド(約6万7000円)の支援金を提供するほか、自主隔離を指示された従業員を不当に扱う雇用主を処罰するなどの新施策も含まれる。

イギリスではこの日、新たに4422人の感染確認と27人の死亡が報告された。

スコットランドでは、1日の感染者数が5月以降で最多の350人となった。ウェールズでは212人の感染が、北アイルランドでは22人の感染がそれぞれ確認された。

1回目の違反に対しては罰金1000ポンド(約13万5000円)が科される。違反を繰り返した場合や、「最も悪質な違反」には、最大1万ポンドにまで増額される。イギリスではこれまで自主隔離に法的義務はなく、推奨に留まっていた。

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最善策は「ルールに従うこと」

ボリス・ジョンソン英首相は新ルールを発表し、新型ウイルスと戦う最善の方法は、全員がルールに従うことだと述べた。

「誰1人として、この重要性を過小評価してはならない。新規制では、新型ウイルスに感染している人、あるいは国民保健サービス(NHS)による『Test and Trace』(検査・追跡)サービスから求められた人に、隔離が法的に義務付けられることになる。ルールを無視した場合には多額の罰金に直面することになる」

「このウイルスの拡大を制御し、最も重症化の危険がある人を感染から守り、NHSを保護し、人命を救うため、自分たちにできることは何でもやる必要がある」

命令に違反して雇用主が従業員に出勤を強要するなど、自主隔離しようとする人を妨害する者などに対して、最も重い罰則が科せられる可能性がある。

こうした罰則は、感染リスクの高い国からイギリスへ入国した人が14日間の隔離措置に違反した場合に科す罰則に沿ったものだ。

感染が拡大しているグレーター・マンチェスター地域のボルトンをめぐっては、休暇先から帰国した人物が自主隔離せずにはしご酒をしていたことが、感染者数の急増の一因だと非難されている。

アネリーズ・ドッズ影の財務相は、自主隔離が必要な人への追加財政支援に関する「遅い」発表を歓迎しつつ、「より多くの助けを必要とする低所得者のための財政支援を最終的に決定するまでに数カ月もかけるべきではなかった」と述べた。



英政府は新規制がウェールズやスコットランド、北アイルランドでも導入されることを期待している。イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドにはそれぞれ、独自の新型ウイルス対策を設定する権限がある。

自主隔離者と定期的に連絡

当局は、NHSの「Test and Trace」サービスが自主隔離を求められた人と定期的に連絡を取り、警察や地元当局の指示に従っていない恐れのある人について報告を上げることになるとした。

警察はまた、COVID-19(新型ウイルスの感染症)のホットスポットや、感染「リスクが高い」と判断されているグループにおける、規制の順守状況についてもチェックする。さらに、ウイルス検査で陽性と診断されたものの自主隔離していない人に関する報告にも対処していく。悪質な場合には告訴される場合もあるという。

ほかの新型ウイルス規制と同様に、自主隔離中に病気など特定の理由があれば免除される。

英政府は、給付金受給者や低所得者への支援内容の変更は、イングランドで在宅で働けない最大400万人に影響を与えることになるとしている。

1回限りの支援金500ポンドの額は、週95.85ポンドの法定疾病給付金と、感染リスクの高い地域での自主隔離を求められた人への182ポンドの追加給付の合計を上回る。


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(英語記事 £10,000 fines for self-isolation breaches