2020年09月22日 12:22 公開

欧州航空機大手のエアバスは21日、温室効果ガスを出さない商用機を製造する計画を発表した。そうした機体は初だとしている。

エアバスは、水素を燃料とした旅客機を2035年までに実用化させたいとしている。

ギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は、「ゼロe」(排出ゼロ)をコンセプトとした3機種の設計によって、「商用機部門は歴史的な瞬間」を迎えたと述べた。

また、水素の利用は「航空機の気候への負荷を大幅に減らす可能性」があるとした。


ただアナリストらからは、水素が現代の航空事情が抱える問題を解決すると期待されたことは、以前にもあったとの指摘が出ている。

航空機における水素の利用は、20世紀はじめに始まった。しかし、1937年に起きた飛行船ヒンデンブルク号爆発事故で中断された。

2000~2002年には、液体水素を燃料とする航空機の実用性を研究する、欧州連合(EU)が資金を拠出した「クライオプレーン」プロジェクトにエアバスが参加。

しかしそれ以降、燃料として水素を利用することへの関心は薄れていた。

どんな航空機なのか

エアバスの発表では、設計した3機種の1つでターボファン・エンジンを搭載したものは、乗客最大200人を乗せて3200キロメートル以上の航行が可能だという。

一方、ターボプロップ・エンジンを使う機体は、乗客数と航行距離がターボファン型の半分ほどになるという。

もう1つの、主翼と胴体が一体となったタイプは、3種の中で最も目を引くデザインとなっている。

すべての機体が、液体水素を燃焼させるように改造されたガスタービン・エンジンで動力を得る。電力は水素燃料電池から作り出す。

空港のインフラ整備が必要

エアバスは、実用化のためには空港が大規模の投資をし、燃料補給のためのインフラ整備をする必要があるとしている。

フォーリCEOは、「主要燃料を水素に変えるには、航空エコシステム全体の断固とした行動が必要となる」と述べた。

エアバスと英格安航空イージージェットは昨年、ハイブリッド燃料や電気で航行する機体を研究する共同プロジェクトを開始。今回の3機種の設計に結実した。

(英語記事 Airbus unveils plan for 'first zero emission planes'