2020年09月28日 12:05 公開

東欧ベラルーシで27日、大統領選の不正疑惑などを受けたアレクサンドル・ルカシェンコ大統領への退陣要求デモに数万人が参加した。人権擁護団体によると50人以上が逮捕されたという。抗議活動は8月に始まり、この日で50日目。週末の大規模なデモも7週目に入った。

南東部ホメリでのデモを撮影した動画には、警察がデモ参加者の顔に直接、催涙ガスを吹き付けている様子が映されていた。

渦中のルカシェンコ大統領は23日に、事前の告知なしに6期目の就任式を行った。

ベラルーシの選挙管理委員会は、ルカシェンコ氏が80%以上の得票率で6選を果たしたとしているが、野党派は不正があったと主張。少なくとも60%の得票率で対立候補が勝ったとしている。

一部の欧州連合(EU)加盟国やアメリカは、ルカシェンコ氏をベラルーシの正当な大統領には認めないとしている。

ホメリでは27日、警察が「反抗的な」抗議参加者を解散させるために催涙ガスや閃光発音筒を使用したことを認めた。

しかし地元メディアが放映した動画では、警察がデモ参加者の顔に直接、催涙ガスを吹き付けている様子が映されていた。参加者の多くは女性で、解散しながら「ファシスト」と叫んでいる。

首都ミンスクでも大規模なデモが行われ、ロイター通信は警察が参加者を引きずって車に押し込んでいるところを目撃したと伝えた。

ひっそりと就任

大統領就任式は通常、重要な国家行事として事前に十分告知された上で執り行われる。しかし、今回は違った。

国営ベルタ通信は23日、「アレクサンドル・ルカシェンコ氏がベラルーシ大統領に就任した。就任式は独立宮殿で現在行われている」と伝えた。

旧ソ連の構成国だったベラルーシを26年にわたり統治してきたルカシェンコ氏は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)という「国際的危機にひんする中」で同国には安全保障と総意が必要だと述べたと、ベルタ通信は報じた。

「私にはベラルーシ国民を見捨てることはできない。そんな権利はない」と、ルカシェンコ氏は付け加えた。

一方、連日行われているデモについては言及しなかった。

大統領選で主要対立候補だったスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏(38)をはじめとする主な野党指導者は現在、隣国へと自主的に亡命している。

チハノフスカヤ氏は23日の就任式を受け、ルカシェンコ氏について「ベラルーシの正式な、あるいは合法的な元首ではない」と批判した。

(英語記事 Tear gas and arrests in Belarus protest crackdown