2020年10月05日 14:52 公開

フランス政府は4日、パリの新型コロナウイルスの警戒レベルを最高に引き上げた。これを受け6日から、全てのバーが営業停止となる。

ジャン・キャステックス首相によると、警戒レベル引き上げに伴う制限の詳細は5日にも発表される予定で、期間は2週間を見込んでいる。

フランスでは4日、新たに1万2565人の感染が判明した。先週にはすでに南部マルセイユでバーやレストランの営業が制限されている。

フランスの新型ウイルス警戒レベルは、地域の感染者が10万人当たり250人を超え、COVID-19用の病床が30%埋まった段階で最高となる。

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首相官邸は、「パリと近隣3県で2週間、新型ウイルスの流行を抑える闘いに不可欠な一連の施策を行う」と説明した。

対象地域のレストランは今後、新たな衛生管理を導入しないと営業が認められない。また、大学の講義室は半数以上の席を空けなくてはならない。

一方で、レストランやビストロは顧客情報を記録し、午後10時に閉店する条件で、引き続きアルコールを含む飲食の提供が認められる。

声明ではこのほか、在宅勤務が「これまで以上に」最優先事項になると説明されている。

ジェラール・ダーマナン内務相はラジオ番組に出演し、バーが営業禁止になるのはパリ市民にとっては痛手だと話した。

「フランス人は飲んだり食べたりして、生きて、笑って、お互いにキスするのが好きだ」

フランス第2の都市マルセイユでは、9月26日から全てのバーやレストラン、そしてジムの営業が2週間禁止になった。劇場や美術館、劇場と言った公共施設も、厳しいウイルス対策を施さなければ営業できない。

一方、マルセイユの自治体からは、一連の施策について政府から打診を受けていなかったと怒りの声が上がっている。

フランスでは8月下旬以降、新型ウイルスの感染が拡大しているが、政府が流行の抑制に苦心している。3日には1万7000人近くの陽性が確認されており、同国でが検査を拡大してから最多となった。

BBCのヒュー・ショフィールド・パリ特派員は、フランス政府は全国的なロックダウンは行いたくないとしている一方、今後も感染者が集中している都市に厳格な対策を施していくだろうと解説した。

欧州のその他の国でも

  • チェコでは緊急事態宣言が発令され、5日から2週間にわたって新しい新型ウイルス対策が始まる。中学・高校が閉鎖されるほか、バーやレストランでは1つのテーブルの人数が6人以下に限定される。一方、 小学校は授業を続行する。チェコではここ2週間、10万人当たりの新規感染者数がスペインに次いで欧州で2番目に多かった。死者数も、欧州で4位となっている
  • スペインの首都マドリードも週末からロックダウンを再開。300万人の住民は、重要な用事以外で近所の外に移動することが禁じられた。また、バーやレストランの営業時間は午後8時までとなったほか、6人以上での集会が禁じられた。スペインの感染率は10万人当たり300人と欧州で最も高いが、マドリードは10万人当たり約700人と、2倍以上に上っている
  • イタリア保健省は4日、今週中にも新しい新型ウイルス対策を政府が発表するだろうとの見解を示した。特に南部で感染が広がっており、屋外でのマスク着用の義務化や、集会の制限などが盛り込まれる見込みだという

(英語記事 Paris to shut bars and increase virus alert