2020年10月06日 13:47 公開

ジェイムズ・クレイトン、北米テクノロジー記者

11月3日の米大統領選での再選を目指すトランプ陣営は5日、野党・民主党候補のジョー・バイデン前副大統領を攻撃する、一連の広告を展開した。

バイデン氏に向けられたネガティブな広告の中には、「甚だしい汚職」を非難する内容もあった。

また、「居眠りジョー(Sleepy Joe)は自分の選挙キャンペーンが過激な急進左派に乗っ取られるのを許可した」と主張するものもあった。

一方のバイデン陣営は、ドナルド・トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染し、治療のため入院したことを受け、トランプ氏に対するネガティブな広告を取り下げている。トランプ氏は5日夕に退院した

バイデン氏側には、病気になった大統領を個人攻撃していると思われたくない思惑がある。

しかし休戦には至っていない。トランプ陣営が広告を使った攻撃を続けているからだ。

フェイスブック上に5日に公開された広告には、バイデン氏は「待機」し、暴徒に「大騒乱を引き起こ」させるだろうと書かれてあった。

4日に掲載された広告は、「黒人にとって困難な状況」を作り出しているとしてバイデン氏を非難した。

バイデン陣営のライブストリーミング・イベントで発生した技術トラブルをあざける広告も登場した。

「トランプ氏入院中にも批判広告」

トランプ陣営は3日、バイデン氏側がトランプ氏を攻撃する広告を素早く取り下げなかったと批判した。それにもかかわらず、今回の攻撃に乗り出した。

「バイデン陣営はネガティブな広告の停止を約束した。それにも関わらず、大統領の入院中に、大統領を中傷するネガティブ広告が100件近くある」と、トランプ陣営の広報担当者は3日、米フォックス・ニュースに述べていた。

バイデン陣営は一部の広告について、直ちに削除するのは困難だとした。

現在、バイデン陣営のフェイスブックに残っている広告のほとんどは、投票を呼びかける内容のものだ。

トランプ陣営による一部の攻撃広告の資金は、トランプ氏の団体「Trump Make America Great Again Committee(TMAGAC)」からまかなわれていた。

ほかの広告費は、「Donald J Trump for President」社から支払われていた。

トランプ陣営が攻撃広告の停止を拒否したことで、民主党は苦境に立たされている。

バイデン陣営の広報担当はすでに、「政治的点数稼ぎのために大統領の病を利用するのは不適切」だと指摘している。

しかしトランプ氏の症状は、今後数日、あるいは数週もの間、続く可能性がある。

攻撃を鎮圧

米大統領選まであと4週間となる中、バイデン氏はフェイスブック上の攻撃の抑制を迫られ、自らの手を縛ることになりかねない。

共和党のアナリストたちは、トランプ陣営がフェイスブック上でネガティブ広告を使ったことが、2016年の大統領選挙キャンペーンを助けたと考えている。

(英語記事 Trump continues Biden attack ads on Facebook