2020年10月20日 12:51 公開

ベルギーで新型コロナウイルスの流行が急激に拡大している。フランク・ファンデンブルック保健相は19日、国内の新規感染が「津波」に近いと説明。当局は「現状を抑えきれなく」なると述べた。

ベルギーではこの日から新しい新型ウイルス対策が導入された。バーやレストランなどは全て、向こう4週間営業停止となった。

欧州では新型コロナウイルスの流行が再燃しており、各国が新たな制限を次々と発表している。

イタリアでは18日、1日あたりの感染者数が過去最多を記録し、規制措置が強化されることになった。フランスではすでにパリを含む9都市で夜間外出禁止令が敷かれている。

欧州大陸で最も感染率の高いチェコは、全国的なロックダウンを検討しているという。

アイルランドも、21日から6週間にわたって厳格な新型ウイルス対策を導入すると発表した。

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ベルギーは新型ウイルス流行の第1波でも、欧州で最も深刻な影響を受けた国のひとつだ。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、ベルギーの10万人当たりの新型ウイルス関連死の割合は、ペルーとサンマリノに続いて3番目に多い。

ベルギー政府は19日から、自宅以外で会える人数を1人に制限するほか、在宅勤務を推奨すると発表。

また、11月には午前0時から午前5時までの外出禁止令を敷き、午後8時以降のアルコール飲料の販売も禁止する。

ファンデンブルック保健相は、首都ブリュッセルや南部地域の状況について「欧州で最も危険」だと説明した。

その上で、ベルギー政府から「国民へのメッセージはひとつ。感染しないよう自分を守り、愛する人を守ってほしい」と話した。

ベルギーの保健当局によると、過去7日間の1日の新規感染者は平均7876人と、前の州から79%増えた。12日には24時間で1万2051人と、パンデミック開始以降で最多を記録している。

COVID-19による入院患者数も増えており、19日時点で2485人となっている。 当局は、このままのペースで入院患者が増えれば、11月半ばには国内2000床の集中治療室が満杯になると警告している。

アレクサンダー・ドゥクロー首相は、「状況は深刻だ。前回ロックダウンを決めた3月18日より悪い」と話している。

中欧でも流行拡大

ポーランドは先週、1日の新規感染報告が1万件近くに達した。同国は、3~4月には流行を抑制したと評価されていた。

政府は19日、首都ワルシャワの国立競技場に臨時病院を設置すると発表。また、ドライブスルーの検査施設に軍隊を配備する予定も明らかにした。

また、レストランの営業時間短縮や、大学や高等学校でのオンライン授業への切り替えも呼びかけられている。

感染者はチェコでも急増しており、16日には24時間で1万2000人を記録。欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、同国の10万人当たりのCOVID-19患者数(14日間平均)は、欧州大陸で最も多いという。

10月の新型ウイルスによる死者数は、パンデミックが始まってから8カ月間の総数を超えている。

こうした状況を受け、同国ではレストランやバーでは営業がテイクアウトのみに、劇場やスポーツクラブ、映画館などは営業停止となった。学校もリモート授業に切り替わっている。

首都プラハでは18日、一連の制限に反発した2000人のサッカーファンが警察と衝突する騒ぎが起きている。

このほかドイツ政府は19日、新型ウイルスの流行拡大を防ぐため、公共施設の建物の換気システム改善に5億ユーロ(約620億円)を投資すると発表した。ドイツでも感染者数が増加しており、17日に最多を記録している。

イギリスではウェールズ自治政府が、23日から2週間にわたる「短期間かつ厳しい」ロックダウンを実施すると発表している。

(英語記事 Belgium facing 'tsunami' of Covid cases