2020年10月20日 14:23 公開

中国と台湾の長年にわたる緊張が、南太平洋フィジーで開かれたイベントで、双方の外交官らによる身体的衝突として表出した。

台湾外交部によると、今月上旬にフィジーで開催した「建国記念日」を祝うイベントに、中国大使館員2人が乱入したという。

中国政府はこれを否定している。

双方とも、衝突によって自らの職員がけがを負い、フィジーの警察に捜査を要請したとしている。警察は捜査についてコメントしていない。

中国は台湾を中国の一部とみなしている。一方、台湾指導層は、台湾は主権国家だと主張している。

両国の緊張関係は続いており、暴力的な衝突が起こる恐れが常にある。有事の際には、台湾の同盟国であるアメリカも巻き込む可能性がある。

何があった?

フィジーにある台湾の貿易事務所(事実上の大使館)は今月8日、フィジーの首都スヴァの高級ホテル、グランド・パシフィック・ホテルで、100人ほどを招待して祝賀会を開いた。

台湾外交部によると、その会場で中国当局者2人が写真を撮影し、招待客の情報を集めようとした。台湾の外交官が退出するよう求めたところ、暴行を受けて頭部にけがを負い、病院で治療を受けたという。

台湾外交部の報道官は、「フィジーの中国大使館職員による、法の支配と市民社会の行動規範に深刻に違反する行為を強く非難する」と述べた。

一方、中国側は異なる説明をしている。フィジーにある中国大使館は、職員がいたのは会場外の公共の場所だったとし、「公務」についていたと主張。台湾当局が「挑発的に」行動し、「中国の外交官1人にけがを負わせた」と非難した。

ケーキに「国旗」

中国外務省は19日の記者会見で、会場内で何があったのか認識していると述べた。台湾の旗が描かれたケーキがあったことも把握しているとした。

AFP通信によると、趙立堅報道官は、「会場には偽の国旗が大っぴらに掲示されていた。ケーキにも偽の国旗が描かれていた」と語った。

中国は台湾の外交活動を制限しようとしている。双方は太平洋地域での影響力を競っている。

台湾と国交を保持している国はわずかだ。しかし、民主的な選挙で成立している台湾政府は、多くの国と強力な経済的な関係と、非公式の交流をもっている。

(英語記事 China-Taiwan tensions erupt over diplomats' fight