2020年10月27日 14:48 公開

ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染者と入院患者が急増する中、ベルギーの医師は、新型ウイルスに感染しても勤務を続けるよう要請されている。

ベルギー東部リエージュ市では、医療従事者の4分の1近くが新型ウイルス感染症COVID-19にかかり、仕事を休んでいるとされる。

そうした中、市内10カ所の病院が、新型ウイルス検査で陽性と判定されながら無症状のスタッフに、勤務を続けるよう求めている。

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ベルギーの医療従事者団体の代表はBBCに、患者への感染リスクは承知しているものの、数日内に医療制度が崩壊するのを防ぐためには仕方ないと話した。

リエージュ市では、ウイルス検査を受けた3人に1人が陽性と判定されている。病院は患者を他の場所に移送したり、緊急ではない手術を中止したりしている。

フランク・ファンデンブルック保健相は先週、ベルギーの感染状況は「津波」に近いとし、当局は「もはや現状を制御できない」と話した

WHOも厳しい見方

ヨーロッパの他の国々も、新型ウイルス感染の拡大を抑えようと格闘している。

世界保健機関(WHO)は26日の記者会見で、移動規制や外出禁止令、全国的ロックダウンなどの措置が、大陸全体で必要になるかもしれないとの見方を示した。

WHO健康危機管理プログラム責任者のマイク・ライアン博士は、「ヨーロッパでは現在、このウイルスに大きく後れを取っている。先を行くには、私たちの行動において大幅な加速が必要にある」と警告した。

そうした中、イタリアは26日からスポーツジムや劇場、プールなどを閉鎖し、感染の抑制を図っている。レストラン、バー、カフェの客席でのサービスは午後6時までとし、持ち帰りでの営業のみ真夜中まで認めている。

この新しい規制は11月24日まで続く。


イタリアの高校と大学の授業の75%はオンラインで実施される。現地メディアによると、地方政府は全ての授業をオンラインで実施するよう求めたが、ルチア・アッゾリーナ教育相が反対したという。

規制に反発しデモも

イタリア政府はまた、不可欠な場合を除いて住んでいる町や市を出ず、可能な限り公共交通機関を使わないよう、国民に強く呼びかけている。

ジュゼッペ・コンテ首相は25日の記者会見で、「今月は少し大変だと思うが、この規制で頑張れば、12月にはまた一息つける」と述べた。

同国では25日、2万1200人の新規感染が報告されている。

コンテ首相は医療サービスがひっ迫しているとする一方、全面的なロックダウンは経済を壊滅させると述べている。

ナポリ、トリノ、ローマなどの都市では、新規制に反対するデモが起きている。

欧州の他の国々では

ベルギーの首都ブリュッセルでは、スポーツジムとプールが閉鎖され、商店の営業は午後8時までとされた。また、公共の場所ではマスク着用が義務付けられた。期限は11月19日まで。

イギリスでは、16~25歳の若年層が年上の労働者らに比べ、新型ウイルス流行中に失職した確率が2倍高いことが、BBCパノラマの調べで分かった。貧富の差を背景とした教育格差が、若者の間で広がっている状況も浮かび上がった。

フランスでは、ウイルス検査を受けていない人や無症状の人を含めると、1日あたりの新規感染者は約10万人に達する可能性があると、保健の専門家らが警告している。この人数は、公式発表の2倍に相当する。


フランスはすでに、パリなどの主要都市で夜間外出を禁止している。これまでの感染者は約120万人に上り、死者は3万5000人を超えている。

チェコも夜間外出禁止措置を導入している。通勤や医療などの理由を除き、夜9時から翌朝4時59分まで自宅を出ることが禁止される。全ての商店が日曜日は閉店となり、夜間の営業は1日おきに午後8時までに制限される。


スペインは感染者の急増を受け、非常事態を宣言。25日から夜11時~翌朝6時の外出を禁止した。

各州当局は、州をまたぐ移動を禁止できる。スペインではこれまでの感染者が100万人を超え、約3万5000人が死亡している。

ロシア当局は26日、1日の新規感染者が1万7347人となり、過去最多を記録したと発表した。これまで報告された感染者数は150万人を超えている。感染者が最も多いモスクワの市長は、「まだ増加しているが(中略)ペースは鈍化している」と述べた。


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(英語記事 Belgian doctors with Covid asked to keep working