2020年10月27日 15:44 公開

イタリアで26日、新型コロナウイルス対策の新たな規制に反発した人々による暴力的な抗議行動が、各地で発生した。政府は感染流行の第2波を抑えるため、この日から飲食店などの夜間営業を禁じた。

抗議行動者らと警察当局の衝突は、イタリアのいくつかの主要都市で報告されている。

トリノ中心部では、新規制が発効した午後6時を回ると、グッチなど複数の高級品店が、通りにあふれ出た群衆に荒らされた。当局者らに火炎瓶を投げつけた抗議者もいた。

ロイター通信によると、デモ参加者らは大型の爆竹を鳴らし、発煙筒に火をつけて色のついた煙を振りまいた。暴動鎮圧用の装備をつけた警官隊は、催涙ガスで応じた。


一方、ミラノ中心部では、「自由、自由、自由!」と唱える群衆と警官隊が衝突した。同市があるロンバルディア州は、新型ウイルスの影響が特に大きい。

当局は抗議行動者を追い払うため、催涙ガスを使用した。

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このほか、ナポリでも暴力行為があったと伝えられている。さらに、ローマやパレルモなど10以上の都市でも抗議行動が発生した。

各地の抗議デモは、政府の命令により26日午後6時にレストランやバー、スポーツジム、映画館などが営業を終了した直後に始まった。

ロンバルディア州、トリノがあるピエモンテ州など多くの州は、夜間外出禁止の措置も取っている。

イタリアでは3月、政府が最初の全国的なロックダウンを実施。国民はおとなしく従った。

しかし今回の新たな対策では、発表から直ちに反発の声が上がった。

小規模事業者らは、最初のロックダウンからまだ立ち直れておらず、さらなる規制は事業を破綻させると訴えている。

イタリアの新規制

イタリアの新たな規制は、レストラン、バー、カフェの客席でのサービスは午後6時までとし、持ち帰りでの営業のみ真夜中まで認めている。身体が接触するスポーツは禁止している一方、商店とほとんどの企業に営業を認めている。

この新たな規制は11月24日まで続く。

高校と大学の授業の75%はオンラインで実施される。イタリアのメディアによると、地方政府は全ての授業をオンラインで実施するよう求めたが、ルチア・アッゾリーナ教育相が反対したという。

イタリア政府はまた、どうしても必要な場合を除いて居住する町や市から出ず、可能な限り公共交通機関を使わないよう、国民に強く呼びかけている。

ジュゼッペ・コンテ首相は25日の記者会見で、「今月は少し大変だと思うが、この規制で頑張れば、12月にはまた一息つける」と述べた。

欧州の他の国々では

ベルギーの首都ブリュッセルでは、スポーツジムとプールが閉鎖され、商店の営業は午後8時までとされた。また、公共の場所ではマスク着用が義務付けられた。期限は11月19日まで。

ベルギー東部リエージュ市の医師らは、新型ウイルスに感染しても勤務を続けるよう要請されている。ベルギーの医療従事者団体の代表はBBCに、患者に感染させるリスクは認識しているが、数日内に医療制度が崩壊するのを防ぐためには仕方ないと話した。

イギリスでは、16~25歳の若年層が年上の労働者らに比べ、新型ウイルス流行中に失職した確率が2倍高いことが、BBCパノラマの調べで分かった。貧富の差を背景とした教育格差が、若者の間で広がっている状況も浮かび上がった。

フランスでは、ウイルス検査を受けていない人や無症状の人を含めると、1日あたりの新規感染者は約10万人に達する可能性があると、保健の専門家らが警告している。この人数は、公式発表の2倍に相当する。


フランスはすでに、パリなどの主要都市で夜間外出を禁止している。これまでの感染者は約120万人に上り、死者は3万5000人を超えている。

チェコも夜間外出禁止措置を導入している。通勤や医療などの理由を除き、夜9時から翌朝4時59分まで自宅を出ることが禁止される。全ての商店が日曜日は閉店となり、夜間の営業は1日おきに午後8時までに制限される。


スペインは感染者の急増を受け、非常事態を宣言。25日から夜11時~翌朝6時の外出を禁止した。

各州当局は、州をまたぐ移動を禁止できる。スペインではこれまでの感染者が100万人を超え、約3万5000人が死亡している。

ロシア当局は26日、1日の新規感染者が1万7347人となり、過去最多を記録したと発表した。これまで報告された感染者数は150万人を超えている。感染者が最も多いモスクワの市長は、「まだ増加しているが(中略)ペースは鈍化している」と述べた。


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(英語記事 Protests erupt across Italy over Covid measures