2020年11月13日 12:58 公開

アメリカのドナルド・トランプ大統領は12日、中国軍とつながりがあると判断した中国企業31社について、アメリカの投資家が株の購入などで投資することを禁止する大統領令に署名した。中国が「軍事開発や近代化のための資金調達に」アメリカの投資家を「ますます利用している」としている。

この大統領令は来年1月11日に発効となる。アメリカの投資家は1年以内にこれに従う必要がある。

今年初めにアメリカが中国軍の支援を受けていると特定した31の企業の株を、直接あるいは間接的に所有することが禁止される。中国軍との関連があるとされる企業には、複数のハイテク企業のほか、大規模な国有建設企業などが含まれる。

中国電信(チャイナテレコム)やハイテク企業ハイクビジョンといった、中国最大の上場企業の一部に影響を及ぼす可能性がある。

当局は今回の大統領令について、数カ月間検討が進められていたと明かした。

トランプ氏は政権発足以来、アメリカと中国との緊密な経済関係を解こうとしてきた。数十億ドル相当の中国からの輸入品への関税を引き上げたほか、一部のハイテク企業に制裁を加えてきた。

新型コロナウイルス対応や、香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維持法」などをめぐっても、米中2つの超大国の関係は悪化している。

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3日に投票が行われた米大統領選で挑戦者の野党・民主党候補ジョー・バイデン氏に敗れたトランプ氏は、この大統領令の発効後間もなく大統領職を退くこととなる。

バイデン氏は対中戦略の概要を明らかにしていないが、貿易やサイバー攻撃などトランプ氏が挙げていたのと同様の問題について、中国政府に対抗すると選挙戦で約束していた。

トランプ氏の中国に対する立場は、与野党どちらからの支持を得ることもある数少ない政策分野の1つだ。

また、ホワイトハウスが脅威だとする企業へのアメリカからの投資を阻止する法案を、議会に提出している政治家もいる。

5月には、米連邦政府職員の年金基金の運用対象から中国企業への投資を排除するよう、トランプ氏が命じた。アメリカはまた、アメリカの監査規則に従わない中国企業について、アメリカの証券取引所からの上場廃止を検討しているともしている。

こうした投資は、アメリカ全体の保有株のごく一部に過ぎない。7月の報告書では、米証券取引委員会(SEC)の金融規制当局の研究者たちが、4月末時点でアメリカの投資信託に約435億ドル(約4兆5630億円)の中国の株式と債券があると推定している。

投資信託などの業界団体「米投資信託協会」(ICI)の広報担当者は、大統領令について検討中であり、これ以上のコメントはないとした。

(英語記事  US bars investments in 'Chinese military companies'