2020年11月16日 12:43 公開

ボリス・ジョンソン英首相は15日、新型コロナウイルス検査で陽性と判定された議員と会っていたとして、自主隔離に入った。

ジョンソン氏は15日夜、ツイッターに、「今日私は国民保険サービス(NHS)の『検査・追跡』当局から連絡を受け、(新型ウイルス感染症)COVID-19の陽性と判定された人と一緒にいたため、自主隔離しなければならないと言われた」と投稿した。

また、「症状は出ていないが、ルールに従っており、政府のパンデミック対策を官邸から主導し続ける」とした。

官邸報道官も、「首相は体調がよく、COVID-19の症状はまったくない」と付け加えた。

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ジョンソン氏は12日、新型ウイルス検査で陽性が確認されたリー・アンダーソン議員(アッシュフィールド選挙区)と35分間、会談していた。

新鮮な週明けを狙ったが

官邸は15日、ジョンソン氏の発表に先立ち、同氏が新型ウイルスと、イギリスの警戒レベルを今後数週間引き上げることについて「重要な発表」をすると予告。

その後、ジョンソン氏の自主隔離が決まる前に予定されていたとおり、同氏が「主要なCOVID会議」で議長を務めることや、経済を「かつてよりよい状態に立て直す」という約束を守るため、リシ・スーナク財務相と協力して国家支出を見直すことを発表した。

ジョンソン政権では内紛から、ジョンソン氏の側近だったドミニク・カミングス上級顧問ら2人が先週辞任。官邸は新たな週を、新鮮な雰囲気で始めるつもりだった。しかし、同氏の自主隔離のニュースが、これに暗い影を落とした。

イギリスでは15日、新型ウイルスの新規感染者が2万4962人確認された。陽性判定から28日以内に死亡した患者は同日、168人増えた。

「私が引っかかった!」

BBCは、ジョンソン氏が与党・保守党の議員らに送ったワッツアップのメッセージを確認した。そこには、「いい知らせは、NHSの『検査・追跡』が改善し続けていることだ。悪い知らせは、私が引っかかったことだ!」と記されていた。

また、アンダーソン議員と会った時には「ガイダンスに従い社会的距離も取っていた」が、自主隔離のルールを尊重すると表明。

「私の気分がいい――これまでになくいい――ことや、抗体によって体が元気いっぱいなのは関係ない。いまいましいあれに感染してしまったのだから」、「ルールはルールであり、病気の拡大を食い止めるためにある」と書いていた。

4月に感染

ジョンソン氏は4月、新型ウイルスに感染し、集中治療室で3夜を過ごした。

のちに、「どちらにも転び得た」と当時を振り返り、医療関係者が命を救ってくれたと感謝した。

BBCのニック・アードリー政治担当編集委員は、ジョンソン氏がイギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)や、来月2日にイングランドでロックダウンが終了した後について大きな決断を控えていたことから、自主隔離のタイミングは決していいものではないと解説。

ジョンソン氏が今春、新型ウイルスに感染した時は、かなり体調が悪化したが、それが免疫にどう影響するのかはわからないことも気がかりだとした。

陽性判定の議員は

ジェイコブ・リース=モグ下院院内総務は15日夕、議員らの求めを受け、議会のオンライン出席を増やすための支援策を探ると述べた。これが進めば、首相が自主隔離状態で質疑に応じることも可能になる。

一方、陽性判定を受けたアンダーソン議員は12日、「首相と朝食」の説明とともに、ジョンソン氏と官邸で並んで撮影した写真を投稿していた。


アンダーソン氏はフェイスブックに、重症化リスクのある妻と共に自主隔離に入っていると投稿。「金曜日に味覚を失い、同時に妻がひどい頭痛に見舞われた」、「せきや発熱はなく気分もいい。2とも土曜日(14日)に検査を受け、日曜朝に結果が出た」と書き込んだ。

その上で、「妻と私は共に陽性だった。私の体調は万全で、最大の心配は、妻が遮へいされたグループに入っていることだ」、「ただ2人とも気分はいい」と記した。


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(英語記事 Johnson self-isolating after MP tests positive