2020年11月20日 12:35 公開

米シンガーソングライターのドリー・パートン氏が新型コロナウイルスのワクチン開発に寄付した100万ドル(約1億円)が、「COVID-19との戦いで重要な役割を担った」と、科学界から称賛の声が上がっている。

パートン氏は今年4月、米テネシー州ナッシュヴィルのヴァンダービルト大学医療センターに寄付した。

この医療センターでは、臨床試験の初期データで95%の有効性があったと発表された、米モデルナのワクチンの試験が行われていた。

パートン氏は17日、BBC番組「The One Show」に出演し、「本当にわくわくしている」と話した。その上で、「ほかにも大勢が何百万ドルも寄付したと思うけれども、わずかな着手資金に参加できたのは本当に誇らしい。そこから世界の回復を助ける素晴らしいものが、大きく成長してほしい」と述べた。

「このめちゃくちゃなパンデミックから私たちを助けてくれるものに、どんな形でも関わることができたと思うと、ほんとうに誇らしい気持ちでいっぱいです」

ヴァンダービルト医療センターの広報担当ジョン・ハウザー氏は、パートン氏の「寛大な」寄付が「いくつかの有望な研究構想」を助けたと述べた。

モデルナのワクチン研究が掲載された医学誌に、出資者としてドリー・パートンCOVID-19研究基金の名前が掲載されてから、ソーシャルメディアではパートン氏への称賛の声が数多く寄せられている。

「非常に有望な研究」

パートン氏の寄付金は、モデルナのワクチンの初期段階の実験に使われた。

さらに、血しょうや抗体治療に関する研究の支援にも充てられている。血しょうは現在、COVID-19に感染した人の治療に使われている。

BBCニュースの取材でハウザー氏は、「パートン氏の贈り物により、血しょうを使った先行実験を成功させることができた」と話した。

「さらに、一時的なワクチンとして作用するモノクローナル抗体に関する、とても有望な研究も支えている。このうち2種類の抗体は現在、世界的な製薬会社が試験している」

ヴァンダービルトの血しょうの先行実験はその後、アメリカの国立衛生研究所 (NIH) がさらに3400万ドルを支援し、全国的な臨床試験が行われることになった。

「今がそのだと思った」

パートン氏はインスタグラムで4月、寄付したことを報告していた。「ヴァンダービルトで長年研究に携わっている友人のナジ・アブムラド医師から、新型コロナウイルス治療についての研究でワクワクする進展があったと聞きました。私はヴァンダービルトのこの研究に100万ドルを寄付するとともに、寄付ができる人にはそうするよう呼びかけていきます」と述べた。

https://www.instagram.com/p/B-ceG0wlAVc/

米NBCの番組「Today Show」に出演したパートン氏は、「私は、今こそ自分の心と手を広げて、助けようとする時だと思った」と語った。

ヴァンダービルトのジェフ・バルザー会長兼最高経営責任者(CEO)は、パートン氏の「とてつもない思いやりは感動的だ」と述べた。

「心から大勢を助けようとしていて、支援を続けてくれることにとても感謝している。ウイルスとの戦いで何百万人もの人を助ける、有望な研究を、(パートン氏の)寄付のおかげで完成させられる」

(英語記事 Dolly Parton 'honoured and proud' to help Covid-19 battle