2020年11月25日 11:52 公開

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は24日夜、先月30日から始まった2度目の全国的ロックダウンについて、28日から段階的に緩和すると発表した。現在閉鎖されている不可欠ではない店舗の営業を再開できるようにするという。

マクロン大統領は国民に対し、クリスマス期間中に「家族と過ごせるようになる」とも述べた。

一方で、バーやレストランの閉鎖は1月20日まで続ける必要があるとした。

マクロン氏は24日夜のテレビ演説で、同国は新型ウイルスの感染第2波のピークを越えたと述べた。

厳格なロックダウンの大部分は、クリスマス期間に向けて12月15日から緩和される。1日あたりの新規感染者を5000人以下に保てている間は、映画館の営業再開を認めるほか、一般的な移動制限を解除する。

同国の23日の新規感染者は4452人と、9月28日以来で最少となった。最新の7日移動平均は2万1918人。今月7日のピーク時には5万4440人だった。

フランスでは新型ウイルスのパンデミックが始まって以来、220万人以上が感染し、5万人以上が死亡している。

第3波を回避すると

マクロン氏は、新型ウイルスワクチンの最新の臨床試験で好結果が示されたことは「一筋の望み」だとし、国内で「12月末あるいは1月の初め」のワクチン接種の開始を目指すと述べた。

感染状況について1月20日に見直しを行い、それに応じてバーやレストランの再開を許可することになるという。また、大学への登校も再開されることになる。

ただし、状況が悪化した場合には、感染の第3波を引き起こさないように対策を講じるとした。

「第3波を回避するためにあらゆることをしなければならない。3度目のロックダウンを回避するためにあらゆることをしなければならない」

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影響を受けた事業者に支援金

マクロン氏はその後ツイッターで、レストランやバー、スポーツ施設など制限措置で閉鎖の継続を余儀なくされた全ての事業者について、「団結基金」から最大1万ユーロ(約124万3000円)あるいは売上の20%相当の支援金を受け取れるとした。

マクロン氏は現在の感染リスクを考慮するとスポーツ施設の再開は難しいとし、国内のスキー・リゾートは来年まで閉鎖を継続する必要があるかもしれないと述べた。

一方で欧州各国の首脳とこの問題について協議し、今後数日のうちに最新情報を提供するつもりだとした。

新型ウイルスのパンデミックの初期では、スキー・リゾートが欧州全土でのアウトブレイクの発端となった。

外出禁止措置に転換へ

マクロン氏は現在のロックダウンを夜9時から翌朝7時までの全国的外出禁止措置に置き換える方針という。ただし、クリスマス・イブと大みそかの夜は除外される。

現在の2度目のロックダウンは先月30日に開始した。市民は通勤や必需品の購入、治療、1日1時間までの運動をする場合のみ外出が認められている。外出時には正当な理由を記載した文書を携帯しなければならない。

レストランやバーなどの不可欠ではない事業は閉鎖されているが、学校や保育所は制限を受けていない。集会は禁止されている。

欧州各地で新型ウイルス対策が取られているが、一部地域では1日あたりの感染者数が減少している。また、多くのワクチンの臨床試験で好結果が示されていることも相まって、複数の国が制限措置の見直しを行った。

最新の動きの一部は次の通り。

  • イタリアのジュゼッペ・コンテ首相ら複数の国の政治家は、欧州のスキー・リゾートでクリスマス休暇を過ごすのはあまりにも危険なため、フランスと同様に、冬の間は閉鎖すべきだとしている
  • ロシアで開発中の新型ウイルスワクチン「スプートニクV」の開発者たちは、同ワクチンが95%近い有効性を示していると発表。また、アメリカで開発中のワクチンよりも安く保管や輸送が可能になるとしている。一部からはワクチン開発が急いで進められているとの批判が上がっているが、ロシア政府はこれを否定している
  • オーストリアスペインはそれぞれ、ワクチン接種計画を発表した。スペインでは介護施設の入居者と従業員に、オーストリアでは重症化リスクの高い高齢者と医療従事者が優先的に接種を受ける。両国は来年1月の接種開始を目指している
  • ドイツの16の州首相はクリスマスと新年に最大10人までの集会を許可することで合意している。一部の家族や友人と集まれることになるが、より大きな集まりは不可能となった

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(英語記事 French lockdown to ease after second peak passes