2020年12月07日 13:04 公開

欧州連合(EU)を離脱したイギリスとEUが6日、行き詰まっている通商交渉を再開した。ブレグジット(イギリスのEU離脱)後の移行期間の終了が年末に迫るなか、英閣僚は「まだ合意すべきことがある」としている。

双方の間で年内に通商協定の合意に至らなければ、貿易をめぐって、国境での検査や関税の適用が開始される。

ジョージ・ユースティス環境相はBBCの番組で、「まだ合意すべきことがあるが、先週の終わりに大きく後退したのは事実だ」と述べた。

また、漁業権と公正な競争のルールを念頭に、「厄介な課題が残っている。非常に根本的な課題だ。私たちは、合意は私たちの主権を尊重する場合に限って可能だと、これまでずっと明確にしている」と述べた。

さらに、「合意できるかが決まる、最後の数日を迎えている」と話した。

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異なる見方

通商交渉の英首席交渉官のデイヴィッド・フロスト氏と、EU首席交渉官のミシェル・バルニエ氏は、ベルギー・ブリュッセルで協議に臨んでいる。

EU側の関係者はBBCに、漁業権に関する合意は近いと述べた



一方、英官邸筋は6日夕、「打開はない」、「この問題では今日、新たな進展はなかった」とBBCに説明。公正な競争の環境整備と違反対策をめぐって、意見の食い違いがあるとした。

イギリスのボリス・ジョンソン首相と欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は5日、通商交渉について協議した。


両首脳は協議後、共同声明を発表。漁業権、競争ルール、合意を順守させる方法が未解決だとし、「これらの問題が解決されなければ合意の見込みはない」とした。

両首脳は7日夕に再度、協議を予定している。

BBCのカティヤ・アドラー欧州編集長は、合意なしは「悪い合意よりまし」と考えるのはイギリスだけではなく、同国との通商が貿易の主要部分を占めるフランスやオランダ、ベルギーも同様だと説明。

そうした国々は、通商交渉でEUがイギリスに譲歩し過ぎないよう、EU交渉団への働きかけを強めていると解説した。

合意に至っても…

仮にイギリスとEUが合意に至っても、乗り越えるべき障害はまだある。

合意が効力をもつためには、法的文書に整え、EUの全言語に翻訳した上で、欧州議会の承認が必要だ。

合意の内容によっては、EU加盟27カ国それぞれの議会で、合意を承認する必要が生じる可能性もある。

(英語記事 'Sticking points' remain as UK-EU trade talks continue