2020年12月14日 12:02 公開

米大統領選で不正があったと主張するドナルド・トランプ大統領の支持者らが12日、米各地で集会を開いた。一部では、これに対抗するデモの参加者らとの間で衝突が発生した。

警察によると、首都ワシントンでは20人以上が逮捕され、4人が刺された。

トランプ氏は、先月3日の大統領選におけるジョー・バイデン次期大統領への敗北をまだ認めていない。

<関連記事>

大統領を正式に選出する選挙人は14日に各州で投票し、バイデン氏の勝利が確定する見通し。

バイデン氏は選挙人を306人、トランプ氏は232人獲得した。総投票数では、バイデン氏がトランプ氏を700万票以上、上回った。

極右団体も参加

首都ワシントンでは12日、トランプ氏の支持者数千人が集会に参加。警察はそれらの人々と、抗議デモの参加者らを接近させないよう努めた。抗議デモ参加者らが集まったブラック・ライブズ・マター・プラザは封鎖された。

トランプ氏支持者らは、「盗みを止めろ」を合言葉に集会を開催。黄色や黒色の服を着て、防弾ベストを着用する人も多い極右団体プラウド・ボーイズのメンバーたちも参加した。

トランプ氏は9月の大統領選討論会でこの団体に向かい、「引き下がって、待機するように」と呼びかけ、論議を引き起こした。トランプ氏はその後、同団体を「白人至上主義者たち」と非難した。


夜になり、プラウド・ボーイズと、同団体らの集会に抗議する極左「アンティファ」(反ファシズム運動の総称)の活動家らは大部分が警察によって分離されていたが、互いをののしり合い、一部で暴力行為も発生した。

繁華街にあるハリーズ・バーの近くでは刺傷事件が発生。地元紙ワシントン・ポストは、負傷者がどちらの側の参加者だったのかは不明だと伝えた。

米CNNによると、警官2人を含む8人が病院に運ばれた。


トランプ氏を支持する「アメリカを再び偉大に」(Make America Great Again=MAGA)の抗議行動者らは、市内のアシュベリー教会からブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事)の看板を取り去り、ガソリンをかけて燃やす様子が動画に撮影された。

同教会の牧師は13日、「(人種差別を象徴する)十字架を焼く行為を思い起こさせた」、「ビデオでこの行為を見て、憤慨するとともに邪悪と闘う決心をした」などとする声明を出した。

トランプ氏支持の集会参加者は、先月14日の同様の集会よりは少なかった。ほとんどは、新型コロナウイルスの規制にもかかわらず、マスクを着けていなかった。


トランプ氏によって恩赦された元大統領補佐官マイケル・フリン氏も集会に参加し、演説した。

大統領が乗った専用ヘリコプターが上空を通過する際には、参加者らから歓声が沸いた。トランプ氏は事前に、集会への支持をツイッターで表明していた

トランプ氏支持者らの集会は、ワシントン州の州都オリンピアや、ジョージア州アトランタ、ミネソタ州セントポールなどでも開かれた。オリンピアの警察は、対立する団体同士の衝突により、1人が銃撃され、3人が逮捕されたと述べた。

大統領選をめぐっては、ジョージア、ミシガン、ペンシルヴェニア、ウィスコンシンの4つの激戦州で不正があったとして選挙結果を覆そうとするテキサス州の共和党関係者による前例のない訴えを、米連邦最高裁が11日に退けた。トランプ氏はこれまで、大統領選関連の50以上の訴訟で敗れている。

(英語記事 Pro-Trump rallies see scuffles in US cities