2020年12月21日 14:38 公開

米議会の与野党幹部は20日、数カ月にわたる協議の末、企業や失業者支援を含む9000億ドル(約93兆円)規模の新型コロナウイルス追加支援策に合意した。

この支援策は、今後9カ月間の政府資金をまかなう1兆4000億ドル(約144兆7000億円)規模の歳出法案と一本化される。

アメリカでは多くの新型ウイルス支援が先月末に期限切れとなり、約1200万人が失業保険給付へのアクセスを失う危険にさらされていた。

上下両院は21日にも追加の経済支援策について採決を行う見通し。その後、ドナルド・トランプ大統領の署名が必要となる。

追加の経済対策の内容は

国民の大半を対象にした1人あたり600ドルの直接給付や、週300ドルの失業保険上乗せ、3000億ドル以上もの企業支援、ワクチン配布、学校や立ち退きに直面している賃貸人への支援も含まれる。

与野党幹部の合意は、共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務が20日に発表した。「我々はようやく、国民が非常に長い間求めてきたことを報告できる。さらなる支援が間もなく提供される」と、マコネル氏は述べた。

また、「あまりに長い間支援を待ち続けた、苦労を強いられているアメリカ人を助けることを目的とした政策」が含まれていると付け加えた。

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米野党・民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長とチャック・シューマー上院院内総務は、追加支援策は「新型ウイルスの感染拡大が加速する中、アメリカ国民の命と生活を救うために緊急に必要な資金を提供」するものだと述べた。

法案には多くの民主党議員にとって最優先事項であった地方自治体への大幅な支援は含まれていない。シューマー氏は学校や新型ウイルス検査などへ資金を提供することで、間接的に地方自治体を支援できると説明した。

シューマー氏は法案について、「2021年の新型ウイルス救済策の上限ではなく、下限を設定する」ものであり、1月20日のジョー・バイデン氏の大統領就任後は民主党がさらなる支援を推し進めるだろうと述べた。

今回の法案は、連邦政府の閉鎖を回避するため、18日までに議会で通過させる方針だったが、協議は週末まで続いた。政府は10月以降、新型ウイルス対策に臨時資金をあてている。

これまでの支援策は

アメリカは3月、家計支援として大人1人に最大1200ドルを支給することや、週600ドルの失業給付金上乗せなどを含む、2兆4000億ドル規模の景気刺激策を承認した。同国では今春に2000万人以上が職を失い、4月には失業率が14.7%にまで上昇していた。

喪失した雇用の約半分は回復したものの、支援策が期限切れとなり資金が枯渇する中、エコノミストや企業はさらなる救済を承認するよう議会に求めてきた。

米商工会議所が15日に公表した調査によると、中小企業の4分の3が生き残るために政府支援が必要だと回答した。

シカゴ大学とノートルダム大学の調査によると、アメリカの貧困率は過去5カ月間で急上昇し、先月には11.7%に達した。

現在は800万人近くが貧しい暮らしを送っている。年間の貧困層の増加幅は、60年前に貧困の追跡調査が始まって以来で最大となっている。

政府の景気刺激策の小切手が届いた4月以降、多くの低所得層のアメリカ人の預金残高は着実に減少している。さらなる支援がなされなければ、低所得世帯の預金残高は高所得世帯よりも速いスピードで減っていくことになると、JPモルガン・チェースは報告している。

(英語記事 US reaches long awaited deal for Covid-19 aid