2020年12月29日 15:43 公開

中国・武漢市で新型コロナウイルスの感染流行について報じた、市民ジャーナリストで元弁護士の張展氏(37)が28日、裁判で懲役4年の実刑判決を言い渡された。

上海の裁判所は、張氏が「口論を引き起こし、トラブルを招いた」として、公共秩序騒乱の罪で有罪と判断した。この罪状は活動家に対してよく使われる。

張氏は5月に拘束された。現在まで数カ月間にわたってハンガーストライキを続けている。

弁護士によると、張氏の健康状態は精神面も含め悪いという。判決が言い渡されると、「落ち込んだ様子を見せた」という。

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武漢市の状況を伝えて当局に問題とされた市民ジャーナリストは数人おり、張氏はその1人。

中国には自由に発信できるメディアは存在しない。当局は活動家や告発者を、政府の感染対策を損なう存在だとして、弾圧することで知られている。

「反逆魂があるのかも」

張氏が逮捕前に映画製作者に語ったところでは、張氏は武漢市民の暮らしぶりに関するオンライン投稿を読んで、2月に同市に行くことを決めた。

到着後、路上や病院で見たことをライブストリームやエッセイの形で記録した。当局から脅されながら続けた報告は、ソーシャルメディアで広く共有された。

人権団体・中国人権擁護者ネットワーク(CHRD)によると、張氏は他の独立系ジャーナリストの拘束や、当局の責任を問う新型ウイルスの死者の家族に対する嫌がらせについても報じていたという。

BBCが入手した映画製作者とのインタビュー映像では、張氏は「私には反逆魂があるのかもしれない(中略)。私はただ真実を記録しているだけだ。なぜ真実を示せないのか?」、「私はやめない。この国は後戻りしてはいけないからだ」と述べていた。

640キロ離れた上海で拘束

CHRDによると、張氏は5月14日に行方不明になった。翌日、640キロメートル離れた上海の警察に拘束されていることが明らかにされた。

張氏は11月に正式に起訴された。起訴状によると、張氏は「テキスト、ビデオ、その他のメディアで、微信(ウィーチャット)、ツイッター、ユーチューブを通して偽の情報」を送った容疑がかけられていた。

また、外国メディアのインタビューに応じ、武漢市の新型ウイルスに関する情報を「悪意をもって広めた」とされた。求刑は懲役4~5年だった。

張氏は昨年も、香港の活動家への支援を表明したとして拘束されたことがある。

CHRDのリオ・ラン氏は、「今回の判決はあまりに重い。中国政府は彼女を黙らせ、武漢で何があったのか明らかにしようとした他の人たちを脅そうとしている」とBBCに語った。

(英語記事 China jails citizen journalist for Wuhan reports