実際に甚大な被害が出ているヨーロッパ諸国は、コロナに追われるだろう。そうした中、ドイツはアンゲラ・メルケル首相の後継問題に揺れる年となる。ヨーロッパにとって最重要課題は対露政策だが、要のメルケル首相が去った後は軽量になるのはやむを得まい。

 さて、以上の状況を踏まえた上で、この先を概観する。

2021年 衆議院補選、東京都議選、自民党総裁任期切れ、衆議院任期切れ

2022年 参議院選、アメリカ中間選挙

2023年 日銀総裁任期切れ

 バイデン氏の公約には、増税を軸とした破滅的な政策が並んでいる。公約を破れば政権が弱体化する。あるいは中間選挙で敗れれば、何も実行しなくてもよいが。つまり、「破滅」か「公約破り」か「レームダック」が運命づけられているのだ。

 ならば、日本が強くなれば、一気に経済大国の地位を回復できるではないか。では、突破口はどこか。コロナ禍を終息させているという前提で言う。

 天王山は、日銀だ。安倍前首相は日銀人事で勝利して意中の人物を送り込んだので長期政権を実現した。今でも不況がこれで済んでいるのは、黒田東彦(はるひこ)総裁が金融緩和を続けているからだ。これがリーマンショックのときのように、白川方明(まさあき)氏が総裁だったらと思うと身の毛もよだつ。

 21年に日本政治の勝者が誰になるか分からない。もし、自民党なら停滞が続くだろう。もはやこの党は政権担当能力をなくしているのだから。その他の党が政権を取っても、破滅することはない。なぜなら、参議院の圧倒的第一党は自民党であり、ねじれ国会では誰が総理大臣でも何もなしえないからだ。破滅ではなく、大混乱するだろう。

 決着は、22年の参議院選なのだ。そのときの総理大臣が日銀と適切な協調関係を築き、政府の財政政策と中央銀行の金融政策を正しく行えば、日本経済は一気に回復できる。さて、それをやるのは誰か。国民にとっては誰でもよいが。
記者会見する日銀の黒田東彦総裁=2020年10月29日、日銀本店(代表撮影)
記者会見する日銀の黒田東彦総裁=2020年10月29日、日銀本店(代表撮影)
 最後に。コロナ禍において要路者の誰もが忘れている急所がある。疫病対策も経済政策も人心鎮撫の手段であって、それ自体は目的ではないのだということを。

 国民一人一人、自分が総理大臣になったつもりで考えるしかない。