筧誠一郎(eスポーツコミュニケーションズ代表)


 今さら言うまでもありませんが、新型コロナウイルスによって私たちの生活は激変してしまいました。

 ただ、外出する人の激減や経済の停滞など、さまざまな負の側面がクローズアップされる中で、在宅勤務や巣ごもり生活がもたらしたよい面もあったと言えます。それは全ての家庭ではないにせよ、一部の家庭においては確実に増えたコミュニケーションの増加です。

 小学生ぐらいの子供を持つ働き盛りの親世代は在宅勤務などで自宅にいる時間が長くなり、通勤に取られていた時間だけでなく、仕事帰りに「ちょっと一杯」の誘いや誘われることがなくなり個人の時間が持てるようになったことで、家族内のコミュニケーション時間が増えた方も多くなったのです。

 もちろん、在宅勤務だと仕事を終えるタイミングが分からなくなってしまい、会社に行っているときより仕事時間が増えた、という人もいるにはいます。

 ですが、そういうパターンではない場合、今までは疲れ切って会社から帰宅して、子供がゲームをやっていると「勉強はしたのか」とか「こんな時間までゲームばかりやっていないで早く寝なさい」などと注意することが多く、子供たちからは煙たく思われていました。

 しかし、家で過ごす自由な時間ができたため、子供がやっているゲームもつい見るようになり、さらには見ていると面白そうなので、子供に教わりながら始めてみたら見事にハマってしまったという人も多いのではないでしょうか。おかげで子供と一緒にゲームをする時間が増え、親子間のコミュニケーションが増えたという家庭も実は少なくないのです。

 特に今、小学生の男子の間で大流行している「フォートナイト」という世界のeスポーツシーンを代表するような人気ゲームがあります。このゲームはバトルロイヤル系と言われる100人規模の大人数が参加し、プレイヤー自身は1人で参戦するモードかもしくは2人、4人でパーティーを組んで戦うモードで参戦し、自分たち以外をすべて倒せば勝ち、という生き残りゲームです。

 この「フォートナイト」で親子がペアを組んで協力しながら敵と戦うと、息子に指示を受けたり怒られたりしながらも、たまによいプレイをすると息子から「やるじゃん」と言われるので、それがうれしくて夜中に1人で練習をするようになったり、世界大会の動画を見たりして、その規模の大きさにびっくりした、ということもあるそうです。
※写真はイメージ(ゲッティイメージズ)
※写真はイメージ(ゲッティイメージズ)
 そうした家庭内でのeスポーツに対する理解の浸透も相まってか、高校生の大会では、とんでもないことが起こっていました。テレビ東京と電通が主催して日本コカ・コーラが冠スポンサーになっている高校生向けの全国大会「Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship」がそれです。