2019年に開催された第1回大会は予選・決勝戦がオンライン、オフラインを組み合わせた大会で、参加者4716人で4日間行われた大会配信視聴者数は約136万人でした。

 それが2020年に開催された第2回大会はコロナ禍で全試合が完全オンラインとなる変更はあったものの、参加者が5555人と順調に伸びたのですが、驚くべきは同じく4日間の配信視聴者数がなんと約747万人に達し、前年の約5・5倍になったのです。

 なぜ高校生大会の視聴者数がここまで伸びたのかの理由は明らかになっていませんが、それほどeスポーツに興味がなかった層でもコロナ禍に動画配信などを見る機会が増え、より身近に感じられるようになったといえます。

 また、高校野球の甲子園大会を見ているような感覚で、自分の通う高校や自分の住んでいる地域であったり、自分の出身地域の高校が出場しているといった理由で、受け入れられ始めたことも視聴者増加の一端を担っているのでは、と推察されます。

 さて、世界に目を向けると新型コロナが猛威を振るい始めた20年4月に筆者は本サイトへに寄稿し、米プロバスケットボール協会(NBA)やF1などをはじめとする世界中のさまざまなスポーツ団体の試合開催が困難な中、その代替のためにオンライン上でeスポーツイベントを開き、今までeスポーツに興味のなかった多くの方々の耳目を集めている、という事例を紹介しました。

 その動きはさらに進んでいます。筆者の寄稿が掲載された5日後に国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、新型コロナ感染拡大で大打撃を受けるスポーツ界に向けた書簡を公開しました。

 その中で「一部の国際連盟はすでに遠隔競技(筆者注、公認eスポーツ大会)を開催している。こうした動きを今後さらに強化し、(IOCとさまざまなスポーツの国際連盟との)共同で作業に取り組むよう呼びかける」としました。筆者としては、今後のオリンピックにeスポーツを採択するための布石を打っているように思えます。
国際オリンピック委員会(IOC)理事会後に記者会見するトーマス・バッハ会長=2020年3月、スイス・ローザンヌ (ロイター=共同)
国際オリンピック委員会(IOC)理事会後に記者会見するトーマス・バッハ会長=2020年3月、スイス・ローザンヌ (ロイター=共同)
 フィジカルのスポーツ団体と同じように世界中で行われる予定であったeスポーツのオフラインイベントは全て中止や延期になってしまいましたが、オンラインイベントは盛んに行われており、視聴者数などが拡大しています。

 データ分析サイト「ESPORTS CHARTS」によると、アマゾンの子会社でeスポーツを中心とした動画配信サイト「Twitch」(ツイッチ)の視聴時間は、感染拡大前の19年12月と比べて20年7月は約2倍となったと伝えています。